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ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
交流ハブをめざします

3月23日に国際人種差別撤廃デ-によせて「レイシズム、あかん。」を開催しました

 人種差別撤廃NGOネットワークと反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)は3月23日、国際人種差別撤廃デー(3月21日)によせて、日本におけるさまざまな人種差別の撤廃をめざす取り組みを報告し、共有することを目的に、大阪市内で「レイシズム、あかん。」という集会を開催しました。ヒューライツ大阪は、開催の企画や運営に協力しました。 

 集会では、小森恵さん(反差別国際運動日本委員会)が、日本政府が人種差別撤廃条約を制度的・政策的に実施するために、国連の条約監視機関である人種差別撤廃委員会に対するNGOや市民社会の役割を解説した基調提案を行うとともに、甲南大学教員の高龍秀(コ・ヨンス)さんが「朝鮮学校への差別的政策と対抗する運動・裁判」と題した特別アピールを行いました。
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        報告する高龍秀さん
 
高さんは、政府による朝鮮学校に対する「高校無償化」からの排除、大阪府・大阪市の補助金停止の経緯、およびその問題点を報告するとともに、2012年3月に在日コリアンと日本人とが協力して「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪」(注1)を組織し解決のための取り組みを進めていることを報告しました。同会では2012年4月17日より、毎週火曜日に、大阪府庁前で補助金復活を求めて宣伝活動を行っているといいます。また、2013年4月末に開かれる国連社会権規約委員会で日本政府報告が審査されるに際して、委員会への情報提供のためにオモニ会(母親の会)の代表をジュネーブに派遣する予定です。
集会ではまた、3人からの関連アピールを受けました。
パンソリを演じる安聖民さん(左)と趙倫子さん.JPG
 パンソリを演じる安聖民さん(左)と趙倫子さん
 
文化イベントとして、『ジプシー・スピリット ハリ・シュトイカーの旅』というDVDを鑑賞しました。オーストリアに住むロマのミュージシャンの二人が、ロマ発祥の地であるインド北部のラジャスターン州を訪れ、インドの音楽家との出会いやコラボレーションを通じて文化の源流を探る旅を続けるという内容です(注2)。
さらに、韓国をはじめ海外でも注目を集めている在日コリアンの安聖民(アン・ソンミン)さんが朝鮮の伝統的民俗芸能であるパンソリを演じました。趙倫子(チョ・リュンヂャ)さんが鼓手を務めました。二人は人種主義に対する思いも語りました。
参加者は約50人でした。
                              
    朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪
(注2)http://imadr.net/activity/roma/
    反差別国際運動日本委員会のロマのページ
 
参照:いずれもヒューライツ大阪の「ニュース・イン・ブリーフ」に掲載しています。
文科省、朝鮮学校の「高校無償化」の適用除外へ省令改定(220日)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2013/01/125.html
自由人権協会、高校無償化法の施行規則改正案への反対声明(125日)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2013/01/13124.html
「高校無償化」から朝鮮学校が除外されていることに対して、大阪と愛知で国を提訴(13124日)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2012/09/920.html
大阪朝鮮学園が補助金停止に対して大阪府と大阪市を提訴(920日)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2012/08/ngo-727.html
朝鮮学校の「高校無償化」除外の問題をめぐり、NGO 727日に国連人種差別撤廃委員会に再要請