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在韓被爆者への国の賠償が確定-最高裁上告審判決

  第二次大戦中、朝鮮半島から広島市の旧三菱重工業の工場に強制連行され、被爆した韓国人の元徴用工40人(うち25人が提訴後に死亡)が、国や三菱重工業 などに損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が2007年11 月1日、最高裁第一小法廷で行われ、「海外に住む被爆者に手当を支給しなかったのは違法」として国の上告を棄却し、国に総額四千八百万円の賠償を 命じた二審の広島高裁判決が確定しました。在外被爆者対策をめぐり、国への賠償命令が確定するのは初めてのケースで、また行政通達を違法とし国家賠償を命 じる司法判断としても初めてのケースです。一方、強制連行などに対する賠償については、一、二審同様に退け、原告の上告を棄却しました。
  2005年の広島高裁の二審判決によると、原告らは1944年ごろ、国民徴用令により朝鮮半島から広島市の三菱重工広島機械製作所などに連行され、 1945年8月に被爆。帰国後、未払い賃金の支払いや補償を求めて95年に提訴しました。
  1日の最高裁判決では、 「原爆2法による援護措置を受ける要件として「被爆者」であることに加え、居住地が日本国内にあることまでは要求していない。いったん被爆者健康手帳の交 付を受け「被爆者」の地位を取得し、都道府県知事の支給認定を受け健康管理手当などの受給権を取得した「被爆者」が日本国外に居住地を移した場合に受給権 が失権するとした402号通達の失権取り扱いの定めは、原爆2法の解釈を誤る違法なものだった。402号通達の失権取り扱いの定めは、原爆2法を統合する 形で制定された被爆者援護法にも反することは明らかだ。」としています。また、402号通達について、「誤った法解釈で手当を支給しなかったのは、国家賠 償法上も違法」と指摘し、精神的損害の慰謝料を認めた二審判決を支持しました。一方、原告は強制連行に よる賠償も求めていましたが、判決は個人請求権を消滅させた1965年の日韓請求権協定を理由にこれを退けました。(2007年11月2日)

出所:
「在韓被爆者への国の賠償が確定」 (東京新聞2007年11月2日)
「在外被爆者除外した国の通達は「違法」 最高裁判決」 (朝日新聞2007年11月1日)
「最高裁判決要旨 在外被爆者訴訟」 (共同通信 2007年11月1日)

参考:最高裁が広島県の西松建設強制 連行訴訟で中国人元労働者らの請求棄却 (ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ2007年5月)


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