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「人種主義特別報告者」の日本報告書、9月の国連人権理事会でとりあげられる

  国連人権委員会(現国連人権理事会)が任命した「現代的形態の人種主義、人種差別、外国人嫌悪および関連する不寛容に関する特別報告者」であるドゥドゥ・ディエンさん(セネガル出身)が、その責務に基づき2005年7月3日から11日に日本を訪問し調査した報告書「日本への公式訪問」(E/CN.4/2006/16/Add.2)が、06年1月24日、国連に提出し公表されています。
  報告書では、被差別部落出身者、アイヌ民族、沖縄の人びと、朝鮮半島・中国など日本の旧植民地出身者とその子孫、その他のアジア諸国および世界各地からの 移住(労働)者をとりあげ、それらの集団が被っている差別状況を記述しています。そして日本政府に対し、人種差別の存在を公式に認めそれを撤廃する政治的 意思を表明することや、差別を禁止する法律の制定や問題に対処するための国内機関の設置、歴史教科書の見直しなど24項目にわたる勧告を提示しています。
  これを受けて、日本政府は5月30日付で口上書を 国連人権理事会に提出しました。口上書は英文で16ページにわたり、日本政府はディエン報告官の詳細な報告書に敬意を表明する一方で、「現代的形態」の人 種主義などに関して調査・報告するのが任務であるにもかかわらず、第二次世界大戦中の「従軍慰安婦」問題などに言及するのは、その任務を超えているとコメ ントするとともに、同報告官が指摘した課題に対してパラグラフごとに説明や反論を加えています。
  9月18日からジュネーブで始まった第2回国連人権理事会(10月6日まで開催)において、「ディエン報告」(日本、ブラジル、スイス、ロシアなどを含む人種主義の問題)がとりあげられました。これに対して、日本政府は口上書の論旨を強調する発言を行いました。
  それに対して、反差別国際運動(IMADR)は、「ディエン報告」は日本における人種主義などに関する最初の国連文書であるとして報告書を歓迎するととも に、報告書を活用することによって日本における多文化社会を促進していきたいと発言し、日本政府による報告書に対する批判的な姿勢に遺憾を表明しました。

出所:
Human Rights Council Discusses Racism and Racial Discrimination, Human Rights of People of African Descent and Migrants 国連ジュネーブ本部06年9月18日付プレスリリース
人種主義特別報告者各国訪問に関する報告(英語)(OHCHR) 「日本への公式訪問」(July, 2005, E/CN.4/2006/16/Add.2) (英語)
第1回人権理事会 Documentation (Correspondent from Governments)  (OHCHR) 口上書(英語)

参考:
反差別国際運動のホームページ
「ディエン報告書」の日本語訳 [PDF 100KB]
国連反人種主義特別報告者、報告書『日本への任務』を公表 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(06年2月)


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