2025年9月12日・25日に「ビジネスと人権基本セミナー」をオンラインで開催し、企業の担当者など6名の参加がありました。「そもそも論から始めて疑問にも答える2日間」と副題をつけたこのセミナーは、忙しい日々の中で立ち返ることの少ない「基本」から考える機会として、2020年度から毎年開催しているものです。
さまざまな疑問に答えていくために、1日目と2日目の間に「中間アンケート」期間を設け、そのアンケート結果の内容に沿って2日目に議論していくというプログラム構成で行いました。オンライン開催でしたが、参加者の疑問に答えていくというかたちで、双方向性を確保しながら進めました。
1日目の9月12日には、菅原絵美さん(大阪経済法科大学教授/グローバル・コンパクト研究センター代表)から「そもそも『ビジネスと人権』とは~指導原則から」というテーマで議論に向けてのレクチャーがあったあと、日頃の仕事上の課題・疑問などについて、オンラインのZoom上でグループに分かれて次のようなテーマ設定で議論を行いました。
①「人権」...そもそも人権をどう捉えるか、また社内でどう伝えるか等の疑問
②「救済」...グリーバンス・メカニズムや救済のあり方に関わる疑問
③「人権デュー・ディリジェンス」...人権への負の影響の特定・評価・対処から公表に至るプロセスでの疑問
④「社内浸透」...人権研修や社内推進体制等に関わる疑問
中間アンケートでは、「人権を事業ともっと結びつけられるようにするには?」「従業員の主体的な行動につながる社内浸透の方法は?」「社内の研修受講者が自分事に捉えられるようにするにはどのような方法があるか?」「海外事業所における人権デュー・ディリジェンスを効果的に実施するには?」「社内通報窓口の信頼向上のためにはどうすれば?」・・・など、人権研修や社内浸透のあり方、人権デュー・ディリジェンスや救済に関連する課題等について多くの具体的な課題や疑問が出されました。
2日目の9月25日は、中間アンケートで出てきた課題や疑問への講師からの回答を軸に議論したあと、佐藤暁子さん(国連開発計画(UNDP)ビジネスと人権プロジェクトリエゾンオフィサー)から「『ビジネスと人権』から考えよう」というテーマでレクチャーがありました。
【事後アンケートから】
