茨城県議会は2026年6月16日、「外国人の不法就労活動の防止に関する条例」案を賛成多数で可決しました。同県は、5月11日から在留資格のない外国人を雇用する事業者に関する情報をウェブサイトで受け付 け、県警による摘発につながった場合に報奨金を支払う「不法就労通報報奨金制度」を自治体として初めて導入していましたが、「不法就労」の防止に関する条例制定も全国で初めてです。
条例の目的は、「不法就労活動の防止を図り、県経済の健全な発展に寄与するとともに、秩序ある共生社会の実現を図ること」(第1条)としています。
「不法就労防止」を図る施策の策定と実施を「県の責務」(第3条)と定め、「県民の責務」(第5条)として県民に施策への協力を求めています。事業者や県民の関心と理解を深める目的で、毎年11月を「不法就労防止推進月間」(第7条)と定めています。2026年7月1日から施行されます。
条例制定に先立ち、条例案が公表され、2月24日から3月25日までパブリックコメント(意見公募)が実施されました。474人から617件の意見が集まりましたが、「外国人差別や偏見、排外主義等を助長するおそれがある」、「市民の相互監視や分断等を助長するおそれがある」、「県民へ責務を課すことに懸念がある 」といった趣旨の批判的な意見がたくさん寄せられました。
<出典>
https://www.pref.ibaraki.jp/somu/zaisei/kanri/documents/r08_2tei_gian1.pdf
茨城県外国人の不法就労活動の防止に関する条例(令和8年第2回茨城県議会定例会議案 P6-7)
https://www.pref.ibaraki.jp/soshiki/shokorodo/rosei/pubcom.html
茨城県不法就労活動の防止に関する条例(案)に関する意見募集の結果について
<参照> ヒューライツ大阪ニュース・イン・ブリーフ
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section5/2026/04/511.html
茨城県、「不法就労通報報奨金制度」を5月11日から開始へ(2026.4.30)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2026/03/post-72.html
茨城県が「不法就労」対策として、「通報報奨金制度」の導入を計画(2026.3.11)
(2026年06月17日 掲載)