茨城県は4月22日、在留資格のない外国人を雇用する事業者に関する情報を通報し、県警による摘発につながった場合に報奨金を支払う「不法就労通報報奨金制度」を、5月11日午前9時から開始すると発表しました。
県のホームページから、「不法就労」が疑われる外国人の情報ではなく、雇用している事業者の情報を受け付ける、としています。通報時に必要な情報は、事業者名、所在地、具体的な状況、事実を示す根拠(あれば)など。通報者には氏名や住所、電話番号やメールアドレスなどの入力を求め、運転免許証など顔写真付きの本人確認書類の写しの添付も求められています。県は、信頼性の高い情報を県警に提供し、摘発につながった場合に、通報者に1万円の報奨金を支払うと説明しています。
非正規滞在者に関する通報は、出入国在留管理庁(入管庁)が過去から受け付けていますが、都道府県など自治体としては初めてです。
大井川和彦知事は、「県では、不法就労防止に向けて、事業者自ら、外国人材の適正雇用を宣言する制度を創設したほか、事業者への戸別訪問による啓発や調査などに取り組んできたが、その成果は限定的。そのため、県職員による在留資格の確認など、より効果的な方策について検討をしてきたが、いずれも法律上の制約などにより実施困難と判断し、今回の通報報奨金制度を立ち上げることにした」と背景を説明しています。
入管庁によると、2025年に「不法就労」で摘発した在留外国人は合計13,435人で、そのうち茨城県は3518人。同県は、2022年から4年連続で全国最多といいます。。
この制度の導入により外国人労働者に対する差別や偏見を助長するなどとして、地元の茨城NPOセンター・コモンズ(2月27日)、茨城県弁護士会(3月11日)などが反対を表明しています。それに対して、知事は4月2日、「『差別・偏見を助長する』との主張は、論理的にも社会的にも成立しない」などと強く反論する見解を公表しています。
<出典>
https://www.pref.ibaraki.jp/somu/hodo/hodo/pressrelease/hodohappyoushiryou/2203/documents/260422roudou.pdf
不法就労通報報奨金制度の実施について(2026年4月22日)
https://www.pref.ibaraki.jp/bugai/koho/hodo/press/19press/p260424.html#a1
知事定例記者会見における発言要旨(2026年4月22日)
不法就労に係る通報報奨金制度について (1),(2),(3)
https://www.pref.ibaraki.jp/bugai/koho/kocho/data/sodan/kensei.html
県民の皆様から寄せられたご意見に対する現状・対応について
5. 「不法就労外国人に関する通報報奨金制度に反対する会長声明」等への茨城県の見解(2026.4.2)
4.通報報奨金制度について(2026.3.4)
<参照>
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2026/03/post-72.html
茨城県が「不法就労」対策として、「通報報奨金制度」の導入を計画(ヒューライツ大阪)
(2026年04月30日 掲載)