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国連総会、死刑のモラトリアムに関する決議などを採択

第63回国連総会は、12月18日、死刑のモ ラトリアムに関する決議(A/RES/63/168)などを採択しました。総会は07年の第62会期に、死刑の廃止に向けた執行停止を呼びかける 決議を採択しましたが、今回の決議は、62会期の決議を再確認し、世界的な廃止の傾向を歓迎し、2年後にこの問題を取りあげることを規定するもので、賛成 106、反対46、棄権34で採択されました。日本は反対票を投じました。
 また、超法規的、即決および恣意的な処刑に関する決議(A/RES/63/182)も採択され、この決議は、各国にこのような処刑を防止し、廃 止するための実効的な措置をとることを求め、死刑を廃止していない国に対しては、自由権規約、子どもの権利条約の関連条項や、手続的保障や恩赦、減刑に関 するこの問題の特別報告者による勧告などに配慮するよう呼びかけています。
 総会はその他にも、北朝鮮における人権の侵害に大きな懸念を表明する同国の人権状況に関する決議(A/RES/63/190)なども採択してい ます。
 また同日、アルゼンチンなどが提出した性的指 向、性自認と人権に関する声明に、アジア、アフリカからの諸国も含む66カ国が賛同しました。日本も作成に加わったこの声明は、性的指向、性自認 に関わらず、権利が平等に適用されることを確認し、性的指向や性自認に基づく差別、排除、暴力などを懸念、死刑、拷問、非人道的な処遇や経済的、社会的権 利の剥奪などを非難し、各国に性的指向、性自認に関わらずすべての人の人権の保護に取り組み、性的指向や性自認が特に処刑、逮捕や拘束などの刑罰の根拠と ならないよう司法、行政を含むあらゆる措置をとることなどを求めています。(2008年12月26日)

出所:
General Assembly Adopts 52 Resolutions, 6 Decisions Recommended by Third Committee on Wide Range of Human Rights, Social, Humanitarian Issues 12月18日付国連プレスリリース GA/10801
国連総会に人権と性的指向・性自認 に関する声明提出=日本を含む66カ国が賛同 12月19日付ゲイジャパンニュース 
Human Rights: Statement on Human Rights, Sexual Orientation and Gender Identity at High Level Meeting, Permanent Mission of the Kingdom of Netherlands to the United Nations

参考:
UN split over homosexuality laws 12月19日BBC News  
「国連総会が死刑のモラトリアムを決議」 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ07年12月

(2009年01月01日 掲載)