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韓国・国家人権委員会を 大統領直属機関に改編する法案が国会上程 ―韓国内外で憂慮の声

 韓国では、12月の大統領選で当選した李明博次期大統領の政権引継ぎ委員会が、2008年1月16日に「政府機能と組織改編法案」を発表しましたが、そ の中に、独立機関である国家人権委員会を大統領直属の機関に変更することが含まれています。
 これに対し、韓国国家人権委員会は、1月17日に緊急の全員委員会を開催し、その内容を憂慮する意見表明を出しました。国家 人権委員会は、国内人権機関の準則である国連のパリ原則に沿って2001年に制定され国家人権委員会法を法的根拠とし、その機能と権限に基づいて、独立機 関として立法・行政・司法等の三権にも積極的にコミットし韓国社会の人権向上に寄与してきました。その独立性を失うことは、韓国社会の人権の後退になりか ねないとし、新政府と国会に、独立機関としての地位を確保するよう求めています。また、同日、「民主主義のための弁護士の会」をはじめとする韓国の37の 人権団体で構成する「人権団体連席会議」も、政権引継ぎ委員会に対し、国家人権委員会を大統領直属機関に変更する案を撤回するよう声明書 を出しました。
 こうした憂慮の声は、国際社会からも上がっており、国連のルイーズ・アルブール人権高等弁務官は、1月17日付けで政権引継ぎ委員会に対し、これまでの 韓国国家人権委員会の実績が他国のモデルとして評価されているとし、大統領直属機関への変更の再考を促す書簡を送付しました。アムネスティ・インターナ ショナルやアジア人権委員会(Asia Human Rights Commission)などの国際NGOも、同様の憂慮を示し独立性が維持されるよう求めています。
 その一方、1月25日には、大統領直属機関への変更を内容とした国家人権委員会法改定を含めた政権引継ぎ委員会の組織改編法案が 国会に上程され、審議に入りました。ハンナラ党は、原案のまま処理する方針であると伝えられていますが、「大統合民主新党」は、政府組織改編の代 案の提出を予定しています。(2008年1月25日)

出所:
・National Human Rights Commission of Kores,“ NHRCK Expresses Opinion on the Transition Committee's Plan to Place the NHRCK”(英語)
http://www.humanrights.go.kr/english/activities/view_01.jsp
・ Withnews(声明書)保障せよ!国家人権委員会の独立性―新政府の政府組織改編案憂慮」(2008年1月18日)(韓国語)
http://withnews.com/read.php3?no=9745&read_temp=20080118&section=2 
・Viewsnnews「政権引継ぎ委員会、『政府組織法』を本日国会行政自治委員会に上程」2008年(1月25日)(韓国語)
http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?linkid=10&articleid=20080125084810404e4&newssetid=458

参考:
AMNESTY INTERNATIONAL PUBLIC STATEMENT(18 January 2008), “Republic of Korea (South Korea): Grave Concerns for the Future Independence of the National Human Rights Commission of South Korea”(英語)
http://www.amnestyusa.org/document.php?lang=e&id=ENGASA250012008
・ アジア人権委員会(Asia Human Rights Commission)(英語)
http://campaigns.ahrchk.net/savenhrck/


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