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学習会「子どもの権利を考える―国連勧告とSDGsから」を共催しました(2/23)

 2月23日、ヒューライツ大阪は、子どもの権利条約関西ネットワークと、子どもの権利条約総合研究所との共催で、学習会「子どもの権利を考える―国連勧告とSDGsから」を開催しました。58名が参加しました。

 第1部では岡島克樹さん(大阪大谷大学)が、SDGs(持続可能な開発目標)と子どもの権利のつながりについて話をしました。SDGsが作られた世界的背景や特徴を説明した上で、SDGsに関する課題を指摘しました。SDGsの目標の細かい部分までみないと、子どもの問題が埋もれて見落とされてしまう危惧や、SDGsウォッシュ(表面的にはSDGsに取り組んでいることを表しているにも関わらず、実際は積極的に取り組んでいるかどうかが疑わしいこと)など問題点を指摘し、「誰ひとり、取り残さない」という人権を尊重する基盤にもとづいて取り組みをしていく必要があると提起しました。そして組織や企業は、子どもの問題を埋もれさせないために、新しい改革を進めるよりも、SDGsを、子どものための既存の施策を充実し強化させるためのツールとして活用することで、単なる連携ではない“つながり方“を模索することが有効だと述べました。また岡島さんは、政府のSDGs実施指針で社会のイノベーションよりも科学技術のイノベーションに重点を置いている危惧を表し、持続可能な開発のためには、根本的な社会の構造が変わらなければいけないとし、市民社会との連携を通じて取り組まなければならないと述べました。

 第2部では平野裕二さん(子どもの権利条約NGOレポート連絡会議)が、日本における子どもの権利条約の実施状況について、2019年1月に行われた4回目の審査について報告をしました。国連子どもの権利委員会の第4回・第5回の統合定期報告書に関する総括所見では、法律制定や改正という進捗があるものの未だ解消されていない課題として、出生登録および国籍に関連する問題、虐待、ネグレクトおよび性的搾取に関わる問題、婚姻最低年齢を男女で統一するように民法改正したものの2022年にならなければ施行されないことなどがありました。一方、包括的な反差別法が存在しないこと、自己に関わるあらゆる事柄について子どもの意見が尊重されていないこと、リプロダクティブヘルスおよび精神保健の分野における問題など、1回目の審査以来、指摘され続けている課題で改善されていないものが多く、さらに新たに認識された課題が指摘されており、子どもの権利をめぐる国内の状況は深刻であるとしています。質疑応答では、参加者から、未だに取り上げられていない問題や、今後さらに悪化するかもしれない状況に対して危惧するという意見がありました。

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<参考>
SDGs のターゲットが多数盛り込まれる-子どもの権利委員会の勧告(ヒューライツ大阪)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section4/2019/02/sdgs.html

国連子どもの権利委員会、日本への勧告を公表(2月7日)(ヒューライツ大阪)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section4/2019/02/27.html

「日本の第4回・第5回統合定期報告書に関する総括所見」の訳文(ARC 平野裕二の子どもの権利・国際情報サイト)
https://www26.atwiki.jp/childrights/pages/319.html 

SDGsと人権(ヒューライツ大阪)
https://www.hurights.or.jp/japan/aside/sdgs/2018/10/sdgs-1.html 

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