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「水平社」と「衡平社(ヒョンピョンサ)」の連帯の記録がアジア太平洋地域ユネスコ世界記憶遺産(MOWCAP)に登録(2016年5月)

 水平社博物館(奈良県御所市)が所蔵する「水平社」と「衡平社」の連帯を決議する資料などが、2016年5月にベトナム・フエで開催された第7回アジア太平洋地域ユネスコ世界記憶遺産委員会(MOWCAP)の総会で登録されることが決まった。

 水平社博物館は、1922年に被差別部落の人々が立ち上がって結成した「全国水平社」発祥の地に1998年に開設された博物館であり、平和と人権の実現をめざして差別と闘ってきた民衆の歴史を伝えている。水平社設立の翌年1923年に、日本の植民地下の朝鮮半島で被差別民「白丁」(ペクチョン)の差別撤廃を求める「衡平社」が結成され、両組織が連帯を求め交流してきたが、今回の文書はその歴史を語るものである。

 水平社博物館は、2015年3月に、「水平社宣言とその関連資料」のユネスコ記憶遺産登録(国際登録)をめざし日本国内ユネスコ委員会に申請すると同時に、「水平社と衡平社 国境を越えた被差別民衆連帯の記録」の地域登録をめざしてMOWCAPに申請した。国際登録の方は選ばれなかったが、「水平社と衡平社 国境を越えた被差別民衆連帯の記録」は登録されるという快挙になった。

 駒井忠之館長は「ユネスコ記憶遺産は、国際、地域、国内の3種類があるが、それぞれ連携して人類の重要な記憶遺産を保存し、人々ができるだけアクセスできるようにしており、アジア太平洋地域の記憶遺産として、日本と朝鮮半島の被差別民衆の連帯の記録が登録された意義は大きい。日韓の新たな友好と共生の関係を構築するきっかけになればうれしい」と話している。アジア太平洋地域ユネスコ世界記憶遺産は、今回の「水平社と衡平社の連帯の記録」など14件を含めて全部で46件が登録されていることになる。

 参考サイト:「水平社と衡平社 国境を越えた被差別民衆連帯の記録」がアジア太平洋地域ユネスコ記憶遺産に登録されました。(水平社博物館)

毎日新聞「世界記憶遺産アジア版 水平社記録が登録」(2016年5月26日付)

Memory of the World Committee for Asia and the Pacific (英語)

UNESCO Bankok, communication-and-information (英語)

(2016年06月02日 掲載)