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国連人権理事会、障害者の権利に関する特別報告者、企業と人権に関する法的文書を起草する作業部会を新設

 第26回国連人権理事会が6月10日から27日に開催され、シリア、南スーダン、中央アフリカなど深刻な人権状況下にある国や企業と人権、死刑などの人権課題について議論しました。理事会は、障害者の権利に関する特別報告者、コートジボワールの人権状況に関する特別報告者やエリトリアの状況の調査委員会を新たに設置することを決めたほか、企業と人権、小火器などについての決議を採択しました。

障害者の権利に関する特別報告者

 理事会は、障害者の権利に関する特別報告者を新しくつくることを決議しました。3年の任期で任命される特別報告者は、各国、国連を含む国際機関や国内人権機関、障害者団体や他の市民社会団体との協議の上で、障害者の権利の実現と社会への参加に関するグッドプラクティスを特定し共有すること、またそのような団体、機関などから障害者の権利の侵害に関する情報や通報を受けること、障害者の権利の実現に向けて具体的な勧告を行うことなどの任務を担います。また特別報告者は、障害者権利委員会、社会開発委員会や障害とアクセシビリティに関する国連事務総長特別使節など障害者の権利に関わる他の機関などと協力するほか、各国に情報を提供し、訪問を受け入れるよう要請することもできます。

企業と人権

 人権理事会は2011年に企業と人権に関する作業部会を設置し、同じく2011年に採択したビジネスと人権に関する指導原則の普及促進を図っていますが、それとは別に、国際人権法において企業の活動を規律する、法的拘束力のある文書を起草する政府間作業部会を設置し、最初の会合を2015年、第30回人権理事会の前に開催することを決めました。企業活動と人権に関して何らかの規範をつくろうとした試みでは、人権理事会の前身の国連人権委員会の下部組織である人権小委員会で2003年に企業の人権責任に関する国際規範案がつくられながら、人権委員会で採択されずに終わったことがあります。この決議についても、欧米、日本、韓国などが反対しましたが、賛成20、反対14、棄権13で採択されました。
一方で、企業と人権に関する作業部会についても、その任期を3年延長し、作業にビジネスに関連した人権侵害の被害者の救済へのアクセスの問題を加えるよう要請する決議も反対なしで採択されています。

その他の決議

 そのほかにも、理事会はコートジボワールについて、人権の分野での技術協力や能力開発について特別報告者を任命すること、エリトリアについて、特別報告者のほかに、人権侵害に関する調査委員会を新たに設置することを決めました。さらに、ロマの保護に関する決議で、各地でロマの人びとに対する人種主義や差別を非難し、マイノリティの問題に関する特別報告者に世界各地のロマの人権状況について包括的な調査を行うよう求めています。また、民間人による小火器の取得、所持や使用に関する決議を採択し、民間人の小火器の濫用により何十万もの人が亡くなっており、特にパートナー間の暴力により多くの女性が殺害されていることについて、各国に民間人による小火器の取得や所持、使用が特に生命の権利や身体の安全などの人権の保護を目的として実効的に規制されるよう適切な措置をとることなどを求めています

出所:
第26回人権理事会 決議 (OHCHR)
http://www.ohchr.org/EN/HRBodies/HRC/RegularSessions/Session26/Pages/
ResDecStat.aspx

参考:
「第25回国連人権理事会、北朝鮮、スリランカの人権状況などについて決議」ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(2014年3月)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2014/04/25.html


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