アジア経済研究所夏期公開オンライン講座 コース5
「『国連ビジネスと人権に関する指導原則』を知る・理解する・考える~15年を迎えて」
2011年6月に「ビジネスと人権に関する国連指導原則」が国連人権理事会で支持されてから今夏で15年になります。指導原則自体には法的拘束力はないものの、指導原則を実施する義務を負う各国は、様々な政策を展開しています。日本においても「ビジネスと人権に関する行動計画」が昨年12月に改定され、あらためて、すべての日本企業にその規模、業種にかかわらず、国際的に認められた人権を尊重し、人権尊重の取組に最大限努めることが期待されています。「ビジネスと人権」というフレーズが広く使われるようになり、「人権デューディリジェンス」に取り組む企業も増えています。その一方、それらの用語が独り歩きしているかもしれません。
そこで本コースでは、指導原則の原文のテキストに立ち返り、解説し、議論します。指導原則は日本語の文脈における理解が容易ではない概念や規定があります。日本における指導原則のさらなる理解、普及のために、指導原則の日本語訳はいかにあるべきか問題提起をします。「ビジネスと人権」の取組とは指導原則を基礎に考え行動することであり、指導原則の正確かつ深い理解が必要とされています。本コースが、より多くの皆様に指導原則を知り、理解し、考えそして行動する機会となれば幸いです。(アジア経済研究所ウェブサイトから)
開催日程
2026年8月26日(水曜)13時30分~16時00分
※質疑応答、議論の状況によっては終了時間を超えて延長する可能性があります。
会場
オンライン(ZOOMビデオウェビナー)
講師・プログラム
●趣旨説明 13:30~13:40
山田美和氏(ジェトロ・アジア経済研究所 新領域研究センター 上席主任調査研究員)
「ビジネスと人権に関する国連指導原則」の背景・目的・意義を概説します。一般原則に始まり、3つの柱で構成されている指導原則の基本構造を説明します。
●第一の柱:国家の人権保護義務(解説・議論)13:40~14:10
山田美和氏/菅原絵美氏(大阪経済法科大学)
国家の保護義務として、企業の人権尊重責任をはたさせる政策執行が求められています。デューディリジェンスの義務化や貿易規制などの施策が展開されていますが、国が構築すべきレベル・プレイング・フィールド(公平な競争と訳される)とは何かを議論します。
●第二の柱:企業の人権尊重責任(解説・議論)14:10~14:40
佐藤暁子氏(国連開発計画(UNDP))/田中竜介氏(国際労働機関(ILO))
企業が人権尊重責任をはたすために求められていることは何か、「紛争影響地」とは何か、企業が関与しうる「重大な人権侵害」とは何か、さらには環境と人権の視点とは何かを議論します。
●第三の柱:救済へのアクセス(解説・議論)14:50~15:20
菅原絵美氏/松岡秀紀(ヒューライツ大阪)
救済へのアクセスを確保することが指導原則の真の目的でありながら、本規定の理解・実践は他の柱に比べて進んでいないようです。救済へのアクセスの障壁は何か、グリーバンスメカニズム(苦情処理メカニズムと訳されている)とは何か、国内人権機関とは何か、実現されるべき正義(ジャスティス)とは何かを議論します。
●パネルディスカッション/全体質疑応答15:20~16:00
パネリスト:講師全員/モデレーター:山田美和氏
指導原則を全体として一つの首尾一貫したものとして理解するとはどういうことなのか、これまでの15年で何が変わったのか、変わらなかったのか、そしてこれから変わるのか。指導原則の日本社会でのより深い理解・普及のために今後の課題・展望を議論します。
使用言語
日本語
主催
ジェトロ・アジア経済研究所
お申し込み方法
以下のURLにアクセスしてお申し込みください。
https://www.jetro.go.jp/customer/act?actId=B0093951D
お申し込み締め切り
2026年8月18日(火曜)13時00分
★受講料、お支払い方法、その他詳細は下記アジア経済研究所ウェブサイトを参照。
https://www.ide.go.jp/Japanese/Event/Seminar/260826.html