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韓国スタディツアーに参加して

ソ ウンジン (大阪産業大学大学院生)

  8月1日、韓国も猛暑と言われる暑い日だった。その日から5日間の「移住女性の人権と多文化共生を考える韓国スタディツアー」は始まった。
  たまたま、友人の結婚式が韓国であって韓国に帰ることになった私は、ヒューライツ大阪の朴さんから今回の韓国スタディツアーのことを聞いてスタッフとして参加する機会を得た。30人弱のそれぞれ違う立場の個性あふれる方たちが集まったスタディツアーで、受け入れることも印象深いことであった。
  私にとってはじめてのスタディツアーであって、移住女性の人権について学ぶことがたくさんありびっくりした。私は韓国人であるが、韓国内の状況をあんまり知らなくて恥ずかしいところがいっぱいあった。
  今回のスタディツアーは、韓国国家人権委員会、NGO韓国移住女性人権センター、NGOトゥレバン、ソウル女性プラザに加え、8月3日に利花女子大学で行われた「移住女性の人権の視点から見る日韓シンポジウム」など多彩なプログラムであった。
  その中でも興味深かったのはNGO韓国移住女性人権センターとNGOトゥレバンの活動だった。
  2団体ともNGOであること、また本当に問題意識を持って移住女性たちを考える二つの団体の代表の説明と熱情が伝わってきて現場で頑張っている方たちの姿を見て韓国にも多文化共存のために努力していると思った。

多文化共生の道へ
  最近、韓国では女性結婚移民者の人権が問題になっている。連日、女性結婚移民者のニュースが出ている。
  しばらくベトナムに帰りたいと言ったベトナム人女性が夫に殺された事件があった。
  あんまりにも悲しい知らせで韓国人であることが恥ずかしくてたまらなく感じた。
  特に、韓国において貧しい農村地域の女性結婚移民者の増加は韓国社会が根本的な問題を中で解決しようとしないで開発から外れてきた農村の問題を外部から解決しようとする。 何も準備もなくて女性結婚移民者を受け入れるのも問題である。韓国は昔から純潔主義と血によってつながることを病的に執着してきた。
  その執着こそ韓国で混血児(この表現はあんまりよくないと思うが、一般的な韓国人はよく使う)が生きるための認識や環境がそろってない。
  おもてに華麗な人権政策や法的な措置も、内面には骨の中まで人種差別が残っているのが現実だ。まず、韓国人の認識、内部からの転換がなければ多文化共存は単なるこだまにすぎないと思う。
  先日の韓国のニュースによれば、もはや韓国は外国人労働者100万人時代を迎えているようだ。韓国でよく使われてきた言葉である多文化共生は一般の人々にもその意味を知らせているのか。
  日本に留学してから外国人であることがどんなにつらいというのをわかった。家を借りる時、仕事を探す時、日本人と触れある時など身近なところで外国人であることをわかるようになる。その経験から一緒に共存して生きるためにはお互いの文化の理解、認識の転換が必要だと思う。