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ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
交流ハブをめざします

オンラインセミナー「小さな声が届く社会にー民族、女性、家族、貧困」を開催しました(3/27)

 ヒューライツ大阪は、マイノリティ女性に対する複合差別を重点テーマの一つとして取り組んできました。その一環として、3月27日に開催したオンラインセミナーでは、朝鮮半島にルーツがある瀬戸徐映里奈(せとそ えりな)さん、李杏理(リ へんり)さんをゲストに招き、「民族、女性、家族、貧困」をキーワードとして、それぞれに生きづらかったことや理不尽に思ったこと、そしてエンパワーされたことなど、くぐりぬけてきた人生を語っていただきました。

 以下、お二人の話から、司会進行として印象に残ったことを記します。

 朝鮮半島にルーツがある女性たちも、当然ながらマイノリティとしての経験や思いは、一人ひとり異なります。まず「在日コリアン女性」を十把一からげにまとめて、一つの枠にはめて語ることがいかに危ういことであるかを確認しました。そして、一人の人間を構成するジェンダー、民族、セクシュアリティなどの様々な要素は、優先順位をつけて取り出せるものではなく、どれもわかちがたいものであるという言葉に共感しました。日本社会の差別や排除を経験したゆえに、自分の存在を否定せざるをえなかった人たちが、自分のマイノリティ性(一つとは限らない)を受け入れ、肯定していくきっかけとして、当事者たちの運動の存在や歴史に対する真実の学びが鍵となりえます。もちろん複合差別の解決は、抑圧側にいるマジョリティが気づき、変わらないとはじまりません。まとめとして、「本当の意味での人権が尊重されるために必要な条件は、名前が何であれ、アイデンティティやパーソナリティがどうであれ、誰であっても排除されないこと、枠からこぼれてしまう小さな声を傾聴すること、差異を無視しないこと」というゲストの言葉を紹介します。

 二人の語りは、主催者と参加者に対する信頼があってこそ可能になったものでした。タイトルにもある「小さな声が届く社会」をめざして、マイノリティの一人ひとりの声が安心して出せる・聴ける場を増やしていきたいと思います。

 終了後に参加者から寄せられたアンケートの一部を紹介します。「複合差別の「構造性」を実感した」「お二人の語りから自分の人生まで肯定された気持ちになった」「(テーマについて)等身大の言葉で話してくださり、期待どおりだった」「丁寧に理解するためには、「一般化」するだけではなく、一人ひとりの話に真摯に向き合わなければいけないと感じた」。(朴君愛)