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2012年度事業計画

もくじ
I 基本方針
II 個別事業概要

I 基本方針

財団法人アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)は、1994年7月に設立されて以来、次の四つの目標を掲げて活動してきた。①アジア・太平洋地域における人権の伸長を図る、②国際的な人権伸長・保障の過程にアジア・太平洋の視点を反映させる、③アジア・太平洋地域における日本の国際協調・貢献に人権尊重の視点を反映させる、④国際化時代にふさわしい人権意識の高揚を図る、である。

2009年度から、それまで大阪府、大阪市、堺市からヒューライツ大阪が毎年受けていた補助金が廃止され、大阪府、大阪市からの派遣職員が引き揚げられたことをうけて大幅な経費削減、組織体制と事業の全面的見直しを迫られた。そこでヒューライツ大阪は、2010年7月にあり方検討委員会を立ち上げ、その作業部会で事業活動と財政的な持続可能性について検討し、2011年2月、理事会に対する報告書をまとめた。理事会は、これをヒューライツ大阪の将来ビジョンとして承認した。2011年度の事業は、このヒューライツ大阪の将来ビジョンに基づいて実施された。2012年度の事業計画も基本的には同じ将来ビジョンに沿って立てられている。ただし、事業の実施においては以下の点を特に考慮して行われる。

(1) 世界では、グローバル化の下、長引く経済不況の影響が軒並み先進国に及び、社会問題が深刻化している。当然のことながら人権は様々な形で危機に瀕している。特に、社会で弱い立場に置かれている人びとやグループは負の影響に晒されることになった。日本社会も例外ではない。
(2) 日本社会は、2011年3月11日に起こった東日本大震災と津波、そして福島第一原子力発電所の崩壊によって 未曾有の物的、人的、社会的そして精神的被害をこうむることになった。人権の観点から見ても、これは復興まで長い時間と特別な配慮を要する深刻な事態である。
ヒューライツ大阪にとって2012年度は、法人に関する新たな法律に則って、一般財団法人としての新たな出発となる。ヒューライツ大阪の組織改革が、人権のための事業の強化に繋がるようにできる限りの努力を尽くす。

人権を伝える使命を持つヒューライツ大阪
ヒューライツ大阪が伝えるべき人権は、世界中どこでも受け入れられる人権、一人の例外もない、すべての人のための人権、言葉を変えて言えば、「人権の国際基準」あるいは「普遍的人権」である。
人びとが人権を理解し、その大切さを認めるようになれば、やがては自治体そして国のレベルで人権尊重を基調とした施策が期待できる。また、未だに地域人権保障制度が確立していないアジア・太平洋地域でも、南北アメリカ、アフリカ、ヨーロッパ地域と並ぶ人権保障制度が生まれる可能性も高まるであろう。
人権は、生活の場で実践していくべきものである。人権は、人を大切にするためにはどうしても必要なもの、社会を良くしていくためにはなくてはならないものである。ヒューライツ大阪は、人権をできるだけ多くの人びとに理解してもらえるように、わかりやすく、親しみやすいインターネット・ウェブサイトによる人権情報の発信や、研修、講演、情報提供、レファレンス、広報などを通して、府民・市民・企業に、様々な機会を活用して、「国際基準の人権」を伝えていく。また、専門的な人権情報や資料を求める人たちにも十分応えられるウェブサイトの充実にも努める。
ヒューライツ大阪は、特定の人権問題を訴える運動に直接関わるのではなく、人権の保護促進という視点に立って情報を集め整理し、伝える活動に関わる。具体的には、大学や研究機関とは異なる視点、すなわち人権を実際に役立てる視点からの情報収集と発信である。また、ヒューライツ大阪だけではできない事業活動を、経験を積んだNGOや各団体と協力して進め、そのためのネットワーク作りに努める。

国際社会、世界に向けた活動
グローバル化時代にあって、世界の国々は、経済、社会、文化などいろいろな分野、生活の場で、従来以上に密接に繋がってきている。人権の分野においても同様である。ヒューライツ大阪はこの観点から、これまでもアジア・太平洋地域で人権に取り組む組織、研究機関、大学などと連携して、人権教育の推進をはじめ、人権をこの地域に根付かせることを目指して事業を展開してきた。今後ますます、アジア・太平洋、そして世界との関わりは深くなっていくなか、人権をベースにした相互理解と交流が一層必要となってくると考える。これは、ヒューライツ大阪にこそできる大阪府民への貢献である。 

大阪府民・市民・企業等への還元
ヒューライツ大阪は、大阪府民・市民・企業等への還元として、世界に通用する人権の正しい理解を広げる事業、そして人びとのニーズにこたえる、そして人びとの役に立つ人権教育・人権啓発事業、人権情報サービスを実施する。事業については、特に、人権の保護を必要とし、人として大切にされていない人、社会で弱い立場に置かれている人、グループに配慮する。次世代を担う若者たちを含めた、府民・市民そして企業のニーズを重視し、企画に取り入れる。

2012年度の重点事業
ヒューライツ大阪は、その目標に沿ってこれまで主に4つの分野にわたる事業をおこなってきた。2012年度はこれまでの事業を更に精査して、重点を置くべき事業を選び企画する。

 1 インターネットを駆使した情報収集、検索、発信

ヒューライツ大阪は、人権情報センターである。何よりもまず、よりよい、効果的な人権情報サービスを追及し、実現していく。そのために、インターネットを駆使し、ウェブサイトを充実させる。「見やすく、解りやすく、見つけやすく、役立つ」人権情報を、対象者や目的に応じて分類して提供する。情報検索により、可能な限りの有用な人権情報やデータが得られるようにし、タイムリーな情報、ニュース性のある情報、ニュースレター、レポート、国際的な人権情報や資料にもアクセスできるようにする。アジア・太平洋地域をはじめ、世界の読者にとっては、英語での配信はこれからも重要であり、英語版ウェブサイトの一層の充実に努める。
ウェブサイトは、常時、内容を更新し、デザイン、利便性の改善をするために、これまで出版などに向けられていた人材や予算をできる限りここに集中する。『アジア・太平洋人権レビュー』など出版物は当面発行を中止し、ニュースレター「国際人権ひろば」(日本語)と「Focus」(英語)はインターネットにアクセスできない人たちにも配慮して印刷配布を継続する。

2 人権の国際基準の普及促進と広報活動

様々な専門家グループ、団体、企業、行政職員、学生生徒、などを対象に行ってきた講演や学校、大学での授業、講義などの人権教育、人権啓発のための活動は、今後も重点事業として組織化、強化していく。これに加えて、人権教育、人権研修などの企画を提供し、依頼者のニーズに的確に応えることで事業を広げていく。
また、ヒューライツ大阪の主催または他の団体との共催による、セミナーや研究集会、シンポジウム、講演会、イベントを開催して、人権啓発、広報活動に努める。広く市民を対象とするものについては、わかりやすく親しみやすい企画を心がける。
国内の人権団体、人権活動家、専門家との協力、協働によって、ヒューライツ大阪が持たない経験や知識を得、育むことが可能となる。このような活動は、ヒューライツ大阪のネットワークの強化にも繋がるものである。またヒューライツ大阪もこれらの団体や個人に対するサポートをより効果的にできるようになる。そのような理由で協働企画には積極的に取り組んでいく。
具体的には、日本で多文化社会が人権を基盤として形成されることを目指す企画、人権教育推進のために、公務員、社会教育、学校教育の担当者を対象にした研修、ワークショップなどの企画、様々な支援事業に関わる人たち、特に社会で様々な困難を抱えている若者の支援に関わる人たちのためのワークショップ、企業が人権を基盤とした企業活動を推進するために「企業の社会的責任(CSR)」に取り組む企画、ジェンダー問題を含む、様々の差別や人権侵害問題を人権の国際基準から明らかにして取り組む企画などである。 

3 アジア・太平洋地域、国際社会における人権保護、促進に貢献する事業

ヒューライツ大阪は、これまで、アジア・太平洋地域での人権促進活動を重要な事業の一環として位置付けてきた。特に「人権教育のための国連10年」と「人権教育世界プログラム」の枠組みの中で、国際的な協働プロジェクトに取り組み、成果を上げてきた。今後も人権教育に関する事業を続けながら、それを発展させる形で、人権の国際基準の国内受容の課題、若者の人権研修・ワークショップに取り組んでいく。
特に多くの人権課題を抱える東北アジア地域における人権教育のためにNGOレベルでの協力を強化する。更に、現在起こりつつある東南アジアでの人権保障制度の設立機運の動向を見極めて、アジア・太平洋地域でヒューライツ大阪が果たせる役割を再検討し、この地域の人権NGOや大学、人権センターなどとの協力関係を推し進める。

4 国連の特殊協議資格の活用

ヒューライツ大阪はアジア・太平洋地域における人権教育の普及活動で、日本ではじめて「ユネスコ人権教育名誉賞」を受賞するなど国際的活動を評価された。また2009年には国連の特殊協議資格を取得した。これによって国連人権理事会、人権条約機関などの会議に参加して発言することができる団体として、最新の生情報等を国内はもちろんアジア・太平洋地域にも発信することが可能となり、国内の人権団体や国際人権NGO 諸団体との協力、協働をさらに強化することができるようになった。この活動の一環として、国連の人権機関が日本の人権状況の審査をするときや日本政府に対する勧告を出すときなどには、積極的に関係団体と連携、協力をする。また、国連機関の担当者の日本訪問時に求められる支援を積極的に行い、報告会やセミナーなどを随時開催する。
国際的な会議参加は、ヒューライツ大阪の事業にとって重要なものに限って積極的に考慮する。特に、アジア・太平洋地域で行われる会議については、この地域の人権NGOとの協力関係を強化するためにも、参加を積極的に考慮する。

ヒューライツ大阪の会員・支持層の拡大と財政基盤の強化
ヒューライツ大阪では、研修・啓発事業、受託研修事業、出版事業などで、一定の収入を得ているが、人権のための事業を実施する団体としてのヒューライツ大阪は、財政事情の好転を模索しながらも、収益性を基準に事業の優先順位を決めるわけにはいかない。他方、2012年度からヒューライツ大阪は、法人に関する新たな法に則って一般財団法人となり、組織改革に伴い、財政基盤の強化と従来以上に収入をあげる工夫・努力が必要となる。そのための会員数の増大と新たな支援者(寄付金)の獲得が急務である。また、国内外の助成金の獲得、受託事業や有料連続講座の開催などにより一層努める。    

II 個別事業概要 14,233,000円(15,159,600円)

1.情報収集・発信事業 3,848,000円(4,846,000円)

 ①    収集・整理事業 1,336,000円

アジア・太平洋の人権の状況や人権教育、人権についての理解を府民、市民に広く伝えるために、このテーマに関する日本語と英語の資料を収集し、登録・配架して、資料コーナーを訪れた府民・市民の利用に供する。特に図書の貸出については、会員のみならず、希望する府民・市民に貸出サービスを行うようにする。
前年度同様、資料収集の規模の見直し、収集資料の厳選はしつつも最新情報の収集などコレクションの質を維持するよう努める。

 ②    ウェブサイトの日本語と英語のコンテンツの充実 1,202,000円

「情報センター」の主要なツールとしてのウェブサイトの充実・活用を引き続き図る。2010年にリニューアルしたデザインをもとに、信頼性のある情報を迅速に提供し続けるとともに(ニュース・イン・ブリーフなど)、人権に関する関心を高め、当センターの活動を伝えるよう努める。具体的には、現行の「学ぶ」のページの「知りたい!人権Q&A」の充実、「資料室」のコンテンツの整理などにとりわけ留意し、「見やすく、わかりやすく、見つけやすく、役に立つ」をキーワードに一層の改良を行う。2011年度に試行的に掲載を開始した動画を増やしていくとともに、Facebookやツイッターの活用を試みる。その進捗状況、作業体制、評価などを行うための会議を適宜開催する。

③    重要な国際会議に積極的に参加(アジア、国連関連など) 650,000円

国連、人権機関、アジア地域のNGOなどが主催する国際会議に積極的に参加して、国際社会における人権に関わる情報収集・ネットワークの強化に努める。その情報をウェブサイト、ニュースレターなどを通じて発信し、アジア・太平洋へつながる大阪への貢献を高める。

④    移住労働者の受け入れをめぐる議論と人権保障に関する情報収集 100,000円

外国からの移住労働者や結婚移住者、留学生、またその家族が大阪をはじめ日本
において増加している中で、彼ら/彼女たちが労働、教育、医療、住宅などさまざまな生活局面において直面している人権の課題と、その解決に向けた取り組みに関する情報を収集するとともに、移住者・移住労働者の人権が保障されるためにはどのような政策や制度(移民政策)が必要なのかについての議論を、学習会やウェブサイトを通じて市民にわかりやすく紹介していく。
とりわけ、2012年7月から改定入国管理法・入管特例法・住民基本台帳法による新しい「在留管理制度」が実施されることを受けて、法改定に伴う外国籍住民の人権状況をモニターしていく。とりわけ、自治体や学校(おもに高校)における対応に留意しながら学習会の開催を含めた情報提供に努める。

⑤     国内の会議参加、団体訪問を積極的に推進 560,000円

最新の信頼できる情報収集の蓄積、ネットワーク強化のため、国内の会議参加、団体訪問などを積極的に行う。それによって、ウェブサイト、ニュースレターなどを通じた情報発信の充実とヒューライツ大阪の認知度を高める。

2 調査・研究事業 3,840,000(4,300,000)円

 ①    「人権と企業の社会的責任」の普及と促進  2,080,000円

近年、企業の社会的責任に関する国際基準が次々と作られてきた。2000年にグローバル・コンパクト、2010年11月のISO26000、2011年5月のOECD多国籍企業行動指針改訂、そして国連事務総長特別代表による「ビジネスと人権に関する指導原則」などである。この流れを受けて、ヒューライツ大阪は、2010年度より企業と人権について研究会を立ち上げ、2011年度に「人を大切に-人権から考えるCSRガイドブック」を出版し、「ビジネスと人権に関する指導原則」の翻訳をおこない、ウェブサイトに掲載した。大阪からも海外に事業展開する企業が多くなっている現在、人権と企業についての啓発、情報提供はその重要性を増している。
2011年度の成果を踏まえて、2012年度には、次の事業を行う。
1.「人を大切に-人権から考えるCSRガイドブック」の冊子版、PDF版の普及、販売促進に努め、多くの企業でこれが研修に使えるように、企業に対する助言などを通じて支援協力する。
2.依頼に応えて、企業と人権のテーマでの講演、研修、ワークショップなどを行う。
3.「人を大切に-人権から考えるCSRガイドブック」を使う研修プランを立案作成しヒューライツ大阪のウェブサイトに掲載する。
4.「人を大切に-人権から考えるCSRガイドブック」を使った連続研修会(月1回、連続4回)を企業団体などの賛同の下に、企画し実施する。
5.日本弁護士連合会弁護士業務改革委員会、企業の社会的責任と内部統制に関するプロジェクトチームの「人権デューディリジェンス・マニュアル」作成作業に協力する。
6. 「企業と人権」のウェブサイトセクションのコンテンツを大幅に充実する。

②    東北アジア人権教育の促進ための継続の会議開催 1,370,000円

東北アジアは、東南アジアや南アジアにおける人権教育の国際的なネットワークの前進に比べれば、具体的な協力活動が進んでいない地域である。ヒューライツ大阪は、人権教育推進に課題があるからこそ、引き続き、東北アジアでの促進に寄与する事業を進めていく。
2011年度には、“The State of Human Rights Education in Northeast Asian School Systems: Obstacles, Challenges, Opportunities” (2009年発行、英語)をフォローアップする形で、人権教育を教え学ぶための資料作りのための人権教育関係者ワークショップを大阪で開催した。その次のステップとして各国(モンゴル、中国、台湾、香港、韓国、日本を予定)で実践されているレッスンプランの共有や今後の協働の企画について話合う。この会議は、昨年度に引き続き大阪での開催を予定するが、日本を含めた各国ゲストによる専門家会議とともに、大阪の教育関係者との意見交流会や学校訪問等も企画する。
さらに、東北アジアの人権教育会議について、国連の助成を申請する予定であり、もし助成金が認められれば、大阪での会議とは別に他の東北アジアの国で開催を企画する。

③    「支援と人権」を考える連続ワークショップ 350,000円

2011年度の若者支援を考えるワークショップ企画での議論をふまえ、引き続き、さまざまな支援にかかわる人たちとの議論の場を設ける。2回程度企画し、1回目は、2011年度の積み上げとして少人数のワークショップを開催し、2回目は規模を拡大して議論の場を設ける。この企画を通じて、支援現場とのネットワークを作り、支援と人権のあり方について理論と実践をつなぐための資料集や研修プログラムへの開発につなげる。

④    スタッフ研修  40,000円 

スタッフのスキルアップを図るための研修を外部から専門家を講師として招いて実施する。具体的なテーマとして参加人権学習の進め方やコミュニケーションのスキルアップの研修、組織運営円滑のための研修などを行う。

3.研修・啓発事業  2,155,000(2,880,000)円

①   移住者の貧困化と子どもの教育と進路(3回程度) 620,000円

 「移住者と貧困」は、多くの在日韓国・朝鮮人が就職差別を受け就労困難な事態に直面していた時期から存在しているが、近年来日した移住者・移住労働者の貧困が顕在化してきた。すなわち、「移住者と貧困」は古くて新しい課題である。そのような実態を知るとともに、「負の連鎖」につながらないためにどのような進路の可能性があるのかについて考える学習会を3回程度開催する。
 

②    人権理事会の日本政府に対するUPR(普遍的定期的審査)及び社会権規約委員会の審査に関わる学習会(2回程度) 172,000円

 日本政府報告の審査が予定される社会権規約(2013年5月以降)について、広く知ってもらう取り組みを続ける一方、各条約の動向について情報収集を続ける。社会権規約委員会による質問事項リスト公表後、どのような点について注目されたか、その後の情報提供の方向も含めて、セミナーなどで広報する。
また2012年度10月に人権理事会において日本の2回目のUPRが予定されるが、最終文書採択後、セミナー開催により1回目の結果も含めUPR制度をふりかえる。

③    インターン受入・人材養成事業 100,000円

国内外の人権活動家・研究生・大学院生・大学生などのインターンを受け入れ、ヒューライツ大阪の人的なネットワークの拡大を図るとともに、インターンがヒューライツ大阪の事業活動に関わる機会を設け、専門的貢献と実務経験の蓄積の場を提供する。この事業を通じて、人権に関わる人材育成に資するとともに、ヒューライツ大阪の情報の受発信のコンテンツの充実にもつなげる。

④    韓国スタディツアー「草の根女性運動と女性施策の協働を考える木浦・ソウルの旅」(仮称) 455,000円
(大阪府男女共同参画財団と共催、大阪府立大学女性学研究センター協力予定)

2011年度に(財)大阪府男女共同参画推進財団との共催で「女性のエンパワメント」をテーマに、プサンとソウルを訪問する韓国スタディツアーを開催したが、継続を希望する声が日韓双方からあり、2012年は8月下旬頃に、木浦(モッポ)とソウルを訪問するスタディツアーを実施する。
また、スタディツアーのプレ企画として韓国の性平等教育の研修プログラム開発などにかかわる実務家を大阪に招いて、6月初旬に交流の場を設け、スタディツアーの広報とともに交流の内容をより充実したものにする。
また昨年度同様、現地NGO訪問だけではなく、スタディツアーのプログラムの一環として、日韓の大学関係者が主催するワークショップの開催に協力する予定である。この事業を通じて、韓国のNGO、研究機関とのネットワークを強化し、日本のNGOに交流の機会を提供して、日本での人権活動の活性化に寄与する。

⑤     人権と地元の食と職をつなげるフィールドワーク(3回程度) 188,000円

府民・市民に人権をわかりやすく伝えるために、人権にかかわる職の達人を訪問する半日~1日のフィールドワークを企画する。訪問に際し、ヒューライツ大阪の関係者など人権の専門家が同行し、ただ現場をみるだけではなく人権の国際基準と現状を整理し、ふりかえるとともに食事を通じての交流の場を設ける。

⑥    ワン・ワールド・フェスティバルなどイベント交流への参加 120,000円

毎年、関西地方の国際協力・国際交流団体が一堂に会して交流するイベントであるワン・ワールド・フェスティバルなど、取り組みの趣旨が合致し、参加することで、ヒューライツ大阪の認知度が高まるなどの成果が期待されるイベントについては、積極的に参加や関わりを追求する。2012年度も引き続き、実行委員会ならび、プログラム参加を予定する。

⑦    共催事業 自治体、NGO/NPO、学校関係、その他様々な団体等との協力・共催事業の推進 500,000円

ヒューライツ大阪の趣旨と合致する講座などの事業を、各団体との協力や共催によって積極的に推進することで、企画内容の充実と新しい層との出会いを期するとともに、ネットワークを強化し、ヒューライツ大阪の専門領域を拡大し認知度を高める。
 その一つとして2011年度よりすでに世界人権宣言大阪連絡会議を中心に、韓国・光州市との人権交流プログラムが進行しており、2012年度は、大阪へ光州から訪問団が予定されているが、その受入に際し協力をおこなう。

4. 広報・出版事業  3,920,000(2,614,000)円

①    ニュースレター日本語「国際人権ひろば」及び英語「FOCUS」の発行 2,520,000円

 国際的な人権の潮流、人権に関する最新情報を国内外に広く紹介するとともに、ヒューライツ大阪の事業と会員をふくめた支援者を定期的に結ぶ情報発信媒体として、ニュースレターを発行する。「国際人権ひろば」は年6回2000部、「FOCUS」は、年4回500部発行する。「FOCUS」は、郵送とともに電子ファイル(PDF、HTML)化し、国内外に発信する。印刷版ニュースレターは、部数や発送費に制限があることから、インターネットにアクセスできないところに配慮しながら発送先を適宜、見直す。また、日英のニュースレターの記事は、ウェブサイトにデータとして蓄積し、府民・市民から国内外の専門家までのニーズに応えるコンテンツとして一層活用されることをめざす。

②”Human Rights Education in  Asia-Pacific(アジア・太平洋における人権教育)”(英語)Vol.4の出版  400,000円

アジア・太平洋地域の人権の伸長というヒューライツ大阪の目的に沿って、毎年、この地域の人権教育の経験報告を出版している。3年前からはアジアだけではなく太平洋地域を含め、学校教育だけではなく生涯教育などノンフォーマル教育のとりくみも対象としている。この事業を通じて、アジア・太平洋地域の人権教育の経験に関する情報が継続して蓄積され、情報量が豊かになっていく。この情報には、冊子とウェブサイトの2つの方法でアクセスすることができる。

③    Human Rights Center Directory (改訂版)の発行 (英語) 400,000円

アジア各国の人権センターのダイレクトリーを発行したが、前回の2008年発行から時間が経過し、100カ所以上になる人権センターの追加やデータ修正など全面的に改訂する。それを印刷物としても発行し、アジア各国の人権機関、NGO団体、政府機関等に配布する。全データをウェブサイトにアップする。

④    東北アジアの人権教育者のための資料情報冊子の発行(英語) 600,000円

東北アジア人権教育の促進ための継続の会議開催での議論を受けて、東北アジアの人権教育の実践に役立つための教材資料集を作成する。また、一部、日本の教育関係者が関心をもつ内容を中心に抜粋をして日本語にも翻訳し、人権教育実践者への情報提供をする。

5.  情報サービス事業 470,000円(520,000円)

①    会員制度の見直し、会員募集パンフ作成、会員の拡大 300,000円

ヒューライツ大阪の支援者を増やし、安定した収入を確保する必要にせまられているが、『アジア・太平洋人権レビュー』の発行停止などの事業の状況をふまえて、会員制度の見直しを図り、会員の拡大を図る。また会員交流のための場を設ける。
また、英語での新しい当センター紹介のパンフレットを作成する。

②    E-mailインフォメーションの発行

ヒューライツ大阪の事業について、関心のある個人・団体に、迅速に定期的に案内するためにE-mailインフォメーションを発行する。さらに、会員、役員などに対し、より具体的に、定期的に事業活動の報告をE-mail で知らせるようにする。

③    受託研修の積極的な広報 10,000円   

2011年度に「講師派遣」のページをウェブサイトにつくったが、さらに受託可能なテーマの見直しなど更新し、積極的に受託研修を引き受けることを広報し、地方公共団体、府民・市民、NPO/NGO、企業、教員、学校など様々な組織、個人を対象に、ヒューライツ大阪として応じることができるテーマの受託研修を受ける。

④    世界人権宣言など人権の基準を伝える出前授業を積極的に推進(学校・教職員対象) 100,000円

これまで大阪の学校では、人権教育の内容としてあまり積極的に取り組んでこなかった世界人権宣言について、中学生・高校生・大学生にわかりやすく伝える授業案などを発掘してウェブサイトに掲載する。また機会があるごとに世界人権宣言の意義を伝え、教職員研修にも積極的に提案する。この事業を通じて、人権の国際基準の理解が教育現場に広がり、ヒューライツ大阪の認知度が高まる。

⑤    情報・研修などについて国内外からの相談、見学訪問 150,000円

ヒューライツ大阪が蓄積する資料・情報や研究・研修に関する相談に積極的に対応し、必要に応じて適切な人権関係機関を紹介するなどの情報サービスに努める。また会員に対して、人権啓発・研修の企画に関する相談も積極的に進める。学校関係の見学希望について、会場の確保が可能であれば可能な限り対応する。
 

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