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2024年改定入管法の永住資格取消に関して、人種差別撤廃委員会が日本政府にフォローアップ書簡を送付(5/12)

 税金や社会保険料を滞納した場合などに、「永住者」としての在留資格を取り消すことのできる規定を盛り込んだ改定入管法が2024年6月に成立しましたが、国連人種差別撤廃委員会が同年6月25日付で、同委員会の「早期警告と緊急アクション手続き」を通じて、この規定が人種差別撤廃条約に抵触する懸念を指摘し、日本政府にその見直しや廃止に向けた措置に関する回答を求める書簡を送付しました。
 日本政府は9月25日付で回答を送付し、改定入管法は、人種差別撤廃条約が規定する人種差別には当たらないとし、日本に居住する「永住者」の権利に不均衡な悪影響をおよぼさないと報告していました。
 人種差別撤廃委員会は回答を受けて、2025年5月12日付でフォローアップの書簡を日本政府に送付しました。
 書簡は、「在留カードの携帯や更新申請を単に失念したという理由で、『永住者』の在留資格を取り消されることはない」、「改定法では、本人に過失があるとはいえない病気や失業などのやむを得ない事情による公租公課の未納は、永住資格の取消事由として規定せず、支払い能力があるにもかかわらず故意に未納とする悪質な場合に限定している」などの日本政府の回答を箇条書きしてまとめ、それらの内容に「留意」を表明しています。
 そのうえで、改定法の施行が、永住資格を有する者を含む外国籍者の人権、とくに人種差別撤廃条約およびその他の関連する国際基準の下で保護される権利に不均衡な影響を与えないことを確保するよう促しています。
 委員会はさらに、人種差別撤廃条約の実施についての次回の日本政府報告書の審査において、これらの事項を議論する意向を示しています。
永住資格取消に関するCERDによるフォローアップ書簡25.5.12.pdf

<出典>
https://www.ohchr.org/en/treaty-bodies/cerd/decisions-statements-and-letters
Decisions, statements and letters
Committee on the Elimination of Racial Discrimination
   ↓
https://www.ohchr.org/sites/default/files/documents/hrbodies/cerd/earlywarning/letters/cerd-ewuap-letter-115-japan1.pdf
JAPAN: 09/05/2025 English:Letter 1

<参考>
https://migrants.jp/news/office/0701.html
永住許可取消し制度について、国連人種差別撤廃委員会(CERD)から日本政府に対して、見直し・廃止を含む緊急措置を求める書簡が出されました!
2024年7月1日(移住者と連帯する全国ネットワーク)

https://www.moj.go.jp/isa/03_00096.html
人種差別撤廃委員会からの情報提供要請に対する日本政府の回答について
2024年9月25日(出入国在留管理庁)

https://migrants.jp/news/voice/20241004.html
【団体賛同72】国際人権条約に違反する「永住資格取消制度」を廃止すべきである ~人種差別撤廃委員会への日本政府回答書の欺瞞~72団体から賛同をいただきました!
2024年10月4日(移住者と連帯する全国ネットワーク)


(2025年05月27日 掲載)