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アセアン、「移住労働者の権利の保護と伸長に関するコンセンサス」を採択(11月)

 2017年11月14日、フィリピンのマニラで開催されていた第31回東南アジア諸国連合(アセアン)首脳会議において、「移住労働者の権利の保護と伸長に関するコンセンサス」が、アセアン各国首脳によって署名されました。
アセアンは10年前の2007年1月に「移住労働者の権利の保護と伸長に関する宣言」を採択し、移住労働者の潜在的可能性と尊厳を促進し、それぞれの国内法、政策などを損なわない範囲で移住労働者とその家族の基本的権利および尊厳を考慮することなどを宣言しました。
今回採択された「コンセンサス」は、「宣言」を実施し、アセアン各国の緊密で強力な枠組みを提供することなどを目的とし、一般原則、定義、移住労働者とその家族の基本的権利、移住労働者の具体的権利、送り出し国の責務、受け入れ国の責務、アセアンのコミットメントの章で構成されています。
一般原則では、各国の国内事項への不干渉原則を含む、アセアン憲章第2条にあげられる原則の尊重のほか、各国の国内法、政策の範囲内で、国際条約などに基づく移住労働者の基本的権利を認めること、移住労働者の尊厳を守ることなどをあげています。
「コンセンサス」が対象とするのは、正規移住労働者と、本人の責任によらない事情によって非正規になった移住労働者のみであるとしています。
移住労働者とその家族の基本的権利には、各国の法律、政策の範囲内で、家族が移住労働者を訪問すること、パスポートや就労、身分に関する公的書類の原本を保持すること、刑事手続きにおける平等、移動の自由などがあげられています。移住労働者の具体的権利には、国内法、政策の範囲内で、雇用条件などの情報を受けること、公正な処遇、報酬、手当を受けること、所得や貯蓄を送金すること、労働紛争に関して苦情申し立て、法的手続きをとること、労働組合に加入することなどがあげられています。
送り出し国に対しては、パスポートや他の書類の発行手数料を合理的な金額に設定し、法外な募集・採用手数料を禁止すること、帰国した移住労働者の包括的な再統合プログラムや、移住に代わる雇用や生計手段の機会提供の促進など、受け入れ国に対しては、移住労働者への公正な処遇、暴力や搾取からの保護、適切な報酬、手当、住居などの確保、医療へのアクセスの提供、雇用者に対する教育、労働者を拘束したり、パスポートなどの文書の没収・破損する雇用者に対して適切な措置をとることなどを責務としています。
また、この「コンセンサス」に基づきアセアンとして行動計画を策定することがコミットメントの章にあげられています。一方、「コンセンサス」には、移住労働者とその家族の権利が具体的にあげられているものの、法的拘束力はなく、各国の法律、政策が優先することとしています。
(構成・岡田仁子)
<出典・参照>
http://asean.org/asean-leaders-commit-safeguard-rights-migrant-workers/
“ASEAN Leaders commit to safeguard the rights of migrant workers”ASEAN Secretariat News
http://asean.org/storage/2017/11/ASEAN-Consensus-on-the-Protection-and-Promotion-of-the-Rights-of-Migrant-Workers.pdf
ASEAN Consensus on the Protection and Promotion of the Rights of Migrants Workers

https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section2/2007/01/post-169.html

「アセアンが『移住労働者の権利の保護と伸長に関する宣言』を採択」ヒューライツ大阪・ニュース・イン・ブリーフ(20071月)

(2017年11月17日 掲載)