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ビジネスと人権に関する国別行動計画について市民社会から「初期提言」

 2011年に国連人権理事会で「ビジネスと人権に関する指導原則」が承認された2年後の2013年、「指導原則」の各国での実施のために「ビジネスと人権に関する国別行動計画」(National Action Plan:NAP)の策定が要請されました。2017年4月現在、14か国が国別行動計画を策定済み、22か国が策定中または策定を表明済み、8か国が国内人権機関または市民社会が国別行動計画策定に向けて動き出している、という状況になっています。
 日本は「策定中または策定を表明済み」の中に含まれています。2016年11月の「ビジネスと人権フォーラム」でジュネーブの国連日本政府代表部大使から、日本政府として「指導原則」を強く支持し、その実施にコミットするとともに、今後数年以内に国別行動計画を策定することが表明されました。また、同年12月に策定された政府の「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」の「持続可能な開発目標(SDGs)を達成するための具体的施策(付表)」において、国別行動計画の策定が掲げられました。国別行動計画は、ビジネスに関連する人権へのマイナスの影響(人権侵害)に対処し、その状態から回復(救済)することを求める「ビジネスと人権に関する指導原則」を具体的に実施するための計画です。したがって、人権侵害の被害者はもとより、企業、労働、消費者、市民社会など広範なセクターがこの国別行動計画に関係し、その影響も受けることになります。
 こうした中、この国別行動計画の策定に市民社会の立場から参画、協議していくことを目指す「ビジネスと人権NAP市民社会プラットフォーム」から「初期提言」が出されました。「初期提言」は、国別行動計画の策定プロセスの初期段階において、「基本的な前提」「策定プロセス」「負の影響の特定」「具体的な政府の対応」「平等及び非差別の原則」の各内容について、国連ワーキンググループによる国別行動計画ガイダンスを踏まえながら提言するものとなっています。

<参照>

(2017年05月31日 掲載)