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障害のある人の差別解消に向けた法律が成立

 6月19日、参議院本会議で「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」案が採択され、成立しました。障害のある人に対する差別の禁止は障害者基本法の2004年の改正で規定されていましたが、この法律は基本法に掲げられた原則を具体化することになります。
 2016年に施行となる新しい法律は、障害者を「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」と定義し、国と地方公共団体の行政機関には、障害を理由とした差別をしてはならないと義務づけています。また、障害のある人から意思表明があった場合には、その行政機関のサービス、事業へのアクセスや参加などが可能になるよう、合理的な配慮をしなければならないとしています。そのような配慮を行うことが、その機関にとって過度な負担になる場合はその限りではありません。
 「合理的配慮」とは、障害のある人が施設やサービスをアクセスしたり、利用したり、あるいは事業に参加できるよう、補助や支援をしたり、やり方を変えたりするような配慮を、不合理な(過度な)負担とならない程度で行うことです。
 一方、民間の企業などの事業者に対しては、「合理的な配慮をするように努めなければならない」と、努力義務にとどまっています。事業所がどのように対応したらよいかについて、国が指針をつくることとなっています。
 また、政府は、差別の解消推進のための政策や措置の基本的な方向や事項をまとめた基本方針をつくることが義務づけられています。その際、当事者、関係者の意見を反映させてつくることが求められています。
 この法律では、事業所による合理的な配慮の提供は努力義務にとどまっていますが、6月13日に成立した「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律」では、募集、採用の機会均等、賃金などの待遇に関する差別禁止を規定したのに加えて、募集および採用において機会均等を確保するため、または雇用している障害のある人の均等な待遇のために過度の負担にならない範囲で合理的な配慮を提供することが義務となりました。
 2006年につくられた障害者権利条約は、障害を理由とするあらゆる差別の禁止を規定し、合理的配慮の提供を確保するあらゆる措置をとることを締約国に求めています。日本は2007年にこの条約に署名していますが、この法律は批准に向けた前進となります。(6月21日)

出所:
障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律案について(内閣府)
http://www8.cao.go.jp/shougai/kaisyouhouan-anbun.html
障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案 (厚生労働省:第183回国会(常会提出法律案)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/183.html