出入国在留管理庁は2026年10月1日から、在留資格の変更および在留期間の更新にかかる手数料を大幅に引き上げました。これまで窓口申請の手数料は一律6,000円(オンライン5,000円)でしたが、10月1日以降の申請で、許可される在留期間に応じて10,000円~75,000円となります。
窓口申請の場合の新しい手数料は、在留許可期間3か月以下が10,000円、3か月超6か月以下が18,000円、6か月超1年未満が25,000円、1年が33,000円、1年超3年未満が48,000円、3年以上5年未満が64,000円、5年以上が75,000円となります(オンライン申請の場合は、許可期間に応じて3,000円~10,000円低額に)。
永住許可は、これまで10,000円が200,000円になりました。
一方、経済的困難その他の特別な理由があり、一定の要件を満たす人には、手数料の減額が設けられました。減額が認められた場合、在留期間にかかわらず、在留資格変更・在留期間更新の手数料は10,000円となります。減額の対象となるには、原則として、生活保護法上の要保護者に準ずる程度に生活が困窮していることに加え、人道上の配慮をする必要があることなど、限定的な要件を満たす必要があります。
弁護士会などから懸念や反体声明
今回の手数料の大幅な引き上げは、5月29日の参議院本会議で与党などの賛成多数で可決され、成立した改定入管法に基づく措置です。手数料引き上げを盛り込んだ入管法改定案が3月10日に国会に提出されたことを受け、弁護士会や市民社会組織は慎重な対応を求めたり、反対の声明を出しました。
日弁連は3月30日に声明を出し、「本法案の、当事者である外国籍住民からの意見聴取も行わずに行われる大幅な負担増は、外国籍住民の生活に深刻な影響を及ぼす。日本で長期的な生活基盤を築こうとするほど負担が重くなることから、特に、賃金水準が一般的に低い業種等の外国人労働者にとって影響が大きく、地域社会への定着やキャリア形成が不安定になる」と慎重な審議を求めました。
大阪弁護士会は5月25日、「在留資格を確保しながら日本で生活する必要のある外国籍者にとって、手数料の大幅な増額は、それ自体がその生活に深刻な影響を与えかねない。加えて、手数料が負担できないことを理由に、不本意にも帰国を余儀なくされることや、帰国後の生計の見通しが立たないために、非正規滞在に移行せざるを得ない事態が生じることも懸念される」として反対声明を出していました。
<出典> 出入国在留管理庁
https://www.moj.go.jp/isa/01_00644.html
令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について
<参考>
https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2026/260330.html
手数料の値上げ等に関する出入国管理及び難民認定法改正案の慎重審議を求める会長声明
日本弁護士連合会(2026年3月30日)
https://www.osakaben.or.jp/speak/view.php?id=398
外国籍者に対して過度な負担を課す出入国管理及び難民認定法の改定に反対する会長声明
大阪弁護士会 (2026年5月25日)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section5/2026/06/528.html
外国人の在留手数料の大幅引き上げを盛り込んだ改定入管法が成立(5/29)
ヒューライツ大阪
(2026年10月08日 掲載)