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6つの国連人権条約委員会、資金不足による2019年会期中止の可能性

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は5月17日、主要人権諸条約の条約機関の2019年後半の会期が中止される可能性があることを示唆しました。9つの人権条約(自由権規約、社会権規約、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、移住労働者権利条約、障害者権利条約、強制失踪防止条約)の下で、条約の実施を監視する機関が設置されていますが、OHCHRによると、2019年4月、これら条約機関のうち6委員会(委員会名は言及なし)の2019年の会期が、財政不足を理由に中止になる可能性が高いことが各委員会の委員長に伝えられました。前代未聞という事態を受けて10委員会(締約国の現地訪問調査を行う拷問禁止小委員会を含む)の委員長は国連事務総長と国連人権高等弁務官あてにこの問題に緊急対応することを要請する書簡を送りました。
17日には、拷問禁止委員会の委員長が、会期終了の際、資金不足による委員会の会期中止問題は条約機関の制度全体に重大な影響を及ぼしかねないと述べています。
条約機関は、それぞれの人権条約の実施状況について締約国が提出する定期報告や、個人通報制度に基づき個人による人権侵害の訴えを審査するとともに、条約の解釈について豊富な先例をつくりあげ、国際的な人権基準の確立に大きく貢献してきました。
国の定期報告の審査に関して、とりわけ個人通報制度を受け入れていない日本にとって、各人権条約と国内の人権状況を照らし合わせる貴重な機会を提供しています。多くの委員会では締約国が増加し、報告が提出されても報告の審査まで時間がかかるようになってきましたが、会期が中止になるとさらに大幅に遅れると懸念されます。
5月16日に行われた国連総会第5委員会(行財政)の会合では、一部加盟国の分担金の支払いの遅れにより、財政危機が生じているとの懸念が出されています。国連総会のウェブサイトによると、5月20日現在、2019年の分担金を全額支払っているのは98か国です。日本は米国とともに未払いの状態です。
(構成・岡田仁子)
 
<出典> いずれも国連ウェブサイト(英文)
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=24621&LangID=E
UN budget shortfalls seriously undermine the work of the Human Rights Treaty bodies
(OHCHR、 2019年5月17日)
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=24626&LangID=E
Committee against Torture closes sixty-sixth session(OHCHR、5月17日)
https://www.un.org/press/en/2019/gaab4323.doc.htm
Speakers Focus on Deepening Liquidity Problems, Late Payments to Peacekeeping Troop Contributors, as Budget Committee Discusses United Nations Financial SituationGA/AB/4323(5月16日)
https://www.un.org/en/ga/contributions/honourroll.shtml
Contributions received for 2019 for the United Nations Regular Budget(5月20日)