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グテーレス国連事務総長「企業は気候変動・貧困抑制のための『最強の味方』である」―ダボス会議

 アントニオ・グテーレス国連新事務総長はスイス・ダボスでの「世界経済フォーラム」(ダボス会議)に出席し、気候変動の影響の抑制と貧困削減のために企業とのパートナーシップの新たな時代を求めて呼びかけました。
平和のための協力に関する特別会合において事務総長は、「国際社会の戦略的目標をもつ民間セクターの主要な企業との提携」に特に関心をいだいていると述べました。
 また、世界の気温上昇を1.5°C未満に抑える目標を設定して気候変動を抑制しようと2015年に各国が署名したパリ協定についても言及し、「パリ協定の実施を確実にしたいと願うすべての者にとっての世界最高の味方はおそらくビジネスセクターであり、彼らをフルに動員することが非常に重要だ」としています。
加えて、インクルーシブで持続可能な開発が、危機や紛争を防止する主たる方法であることに言及し、『持続可能な開発のための2030アジェンダ』(SDGs)の達成の重要性も強調しています。
「民間セクターなしでは、必要とされるイノベーションや、新たな市場・製品・サービスの発見や経済の新領域における開発を可能とする能力を私たちは持ちえないだろう」と述べ、民間セクターだけが社会の安定化のために十分な職を生み出すことができると付け加えました。
また、近年の計算によれば、「持続可能な開発目標」の完全実施により生み出される投資対効果は年間約300億ドルになります。このように、国連とビジネスセクターとのパートナーシップは双方に魅力的で、民間セクターの投資を生み出し、民間セクターが目標を効果的に達成するために絶対的に必要な役割を果たすこととなります。
さらにグテーレス事務総長は、遺伝子工学や人工知能(AI)などを含む、いわゆる「第4次産業革命」について言及し、新たなパートナーシップは現在の目標を促進するだけでなく、将来の挑戦にも資するものだと述べました。
政府、国際機関、民間セクター間の非常に強力な対話やパートナーシップがそのような進歩が「人々の福祉を劇的に向上」させ、人類が悪夢に向かうことを防ぐための唯一の方法であるとしています。
 
※世界経済フォーラムとは
世界経済フォーラム(World Economic Forum)は、グローバル・シチズンシップの精神に則り、公・民両セクターの協力を通じて、世界情勢の改善に取り組む国際的な非政府組織です。ビジネス界、政界、学界および社会におけるその他のリーダーと連携し、世界・地域・産業のアジェンダを形成します。1971年にスイスのジュネーブに本部を置く非営利財団として設立され、あらゆる主要国際機関と緊密に連携して活動しています。
ダボス会議は、スイス東部のダボスで毎年1月に開催される集会です。何年もの間、数多くの経済界、政界、また市民社会のリーダーたちが、その時々の主要な世界規模の問題を検討したり、その解決策を模索してきました。
(構成:谷口勇士・ヒューライツ大阪インターン)
 
<出典>
2017年1月19日付国連デイリー・ニュース(英語)
http://www.un.org/News/dh/pdf/english/2017/19012017.pdf
世界経済フォーラム日本事務所ホームページ
https://www.weforum.org/about/world-economic-forum-japan

(2017年01月20日 掲載)