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カンボジア特別法廷-判事団が訴訟規則で合意。2008年にも公判開始へ

  1970年代のポル・ポト(Pol Pot)政権時代の大量虐殺に関与したポル・ポト政権元幹部を裁くカンボジア特別法廷(Extraordinary Chambers in the Courts of Cambodia、ECCC)の判事団は2007年6月13日、同法廷に関する訴訟規則を全会一致で承認し、初公判が年内にも行われる見通しとなりまし た。今後、予審(捜査担当)判 事が、検事から2週間以内に書類を受け取り、元幹部らの本格捜査に着手する予定で、元幹部らは、来年3月をメドに起訴され、裁判が始まる見込みです。ポ ル・ポト政権元幹部として訴追の対象者は、「ヌオン・チア元人民代表議会議長(ポト派ナンバー2)ら最大6人」とされていますが、定かではありま せん。規則には、数百万人とされる遺族や被害者がグループ単位で裁判に参加する仕組みや損害賠償請求の方法なども盛り込まれた模様です。
  ECCC特別法廷は、国連の支援のもとで2006年7月に公式に発足し、当初は同年末に開廷が予定されていましたが、カンボジア人判事 と外国人判事からなる判事団の合同調整協議は、裁判費用や諸手続に関する不一致から難航を重ね、「訴訟規則」で合意できずにいました。判事団は 06年11月から4回目となる合同調整協議を07年5月に開始し、約1か月におよぶ議論の末、6月13日の合意に至りました。
  裁判開始遅延のそのほかの理由には、、国連(UN)負担金を拠出する各国がカンボジアに求めた反汚職法の制定が遅れたこと、およびポル・ポト派の元幹部ら を裁判にかけた場合、現フン・セン(人民党)政権の閣僚やポル・ポト派の最大の後ろ盾だった中国に対しても責任追及がおよぶ可能性があるため、カンボジア 政府が裁判の早期開始を望んでいないと推測されてきたことなどがあげられます。
  ポル・ポト元首相は1998年に死亡し、拘置されていた元幹部のタ・モク元参謀総長も、06年7月に死亡、拘置中の残る元幹部は1人だけで、チア・シム、 イエン・サリ他の被告人は国内で何ら拘束も受けずに生活していますが、元幹部らの高齢化が進んでおり、国内外の人権団体は裁判の早期開始を求めています。

出所:
「ポル・ポト特別法廷、来年3月に審理開始の見込み」 (読売新聞2007年6月13日)
「外国人弁護士解決の見通し ポル・ポト裁判、規則採択へ」 (朝日新聞2007年4月28日)

参考:
「Khmer Rouge trials ready to start」 (BBC news24, 13 June 2007) (英語)
カンボジアのクメール・ルージュ特 別法廷が始動 (ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ 2006年7月)
カンボジアの再 生とポルポト裁判 (北村 泰三 『国際人権ひろば』51号 2003年5月)
The Khmer Rouge Trial Task Force (クメールルージュ法廷公式ページ)