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韓国・人身売買的な国際結婚と海外の子ども買春ツアーが指摘される-米国務省「2007 年人身売買報告書」より

  米国務省の発表した「2007年人身売買報告書」では、韓国は、被害防止のための法整備が基準を満たしているということで、第一分 類に評価されていますが、実態において、様々な問題が指摘されています。その内容として、国内で女性・少女が人身売買されており、さらに米国・日本・グァ ム・オーストラリア・ニュージーランド・西ヨーロッパなどの性産業に韓国女性たちが人身売買されているとあります。また受入国としてロシア・ウズベキスタ ン・カザフスタン・中国・フィリピン・タイなどの女性たちが韓国に人身売買されています。また同報告書は、特別に、韓国の街中にあった「ベトナム花嫁は絶 対に逃げません」という文言の入った国際結婚斡旋業者の看板の写真を問題として紹介しています。
  韓国のNGOは、近年急増する国際結婚の中でブローカーによる人身売買とみなされるケースが少なくないことをすでに指摘しています。韓国における国際結婚 は、1990年代以降大きく増えますが、外国人と結婚するのは女性よりも男性が圧倒的に多く、国別では、中国、ベトナム、フィリピンなどアジア出身の女性 と結婚するケースが多くなっています。
  韓国では、2004年に制定された「性売買防止法」により、性を売る者、買う者すべてが処罰の対象となりますが、性売買被害者は犯罪者となりません。同法 制定を推進してきたNGOは、韓国社会での日常的な性売買は人身売買と結びついているという立場をとっています。こうした法制定の影響があるのか、韓国男 性を客とする買春目的の海外ツアーが活発になっているとNGOが報告しています。
  米国務省報告では、その他に、特に、韓国男性が、フィリピン、カンボジア、タイなどの東南アジア各国で子ども買春をすることにNGOが憂慮の度を深めてい ることを指摘しています。韓国国内法では、海外旅行中に子どもに性的搾取を行った韓国国民を起訴することはできますが、この報告書の対象期間中(2005 年4月~2006年3月)に起訴された事件はありませんでした。
  一方、北朝鮮は、人身売買を防止する最低限の基準を満たさず、努力もしていないということで一番評価の低い第三分類に入っています。

出所:「Trafficking in Persons Report 2007」 (英語)

参考:
オーマイニュース(2007年6月13日) (韓国語)
韓国:多文化家族の支援のための各 自治体の政策が本格的に ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(2006年4月)

(2007年06月14日 掲載)