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国連総会が強制失踪条約、北朝鮮の人権状況に関する決議などを採択

  06年9月から第61回総会が開催されていますが、12月19日20日にかけて、人権などに関する決議が全体会議で審議、採択されました。下記は主な決議です。

強制失踪からの保護に関する条約
  06月に開催された第1回人権理事会で採択された強制失踪からの保護に関する条約が採択されました。この条約では、締約国に強制失踪を犯罪とし、そのよう な行為を捜査し、責任者を訴追、処罰する義務を課しています。また強制失踪が広範、制度的に行われることは人道に対する罪であるとして、国際法上の責任も 生じるとしています。また、締約国が条約実施にあたって取った措置などについて作成する報告を審議する10名の専門家によって構成される委員会の設置も規 定されます。委員会は、さらに強制失踪した人を捜索する要請を受け、当該締約国に期限を付けて情報を求めることができます。この条約は署名、批准に開放さ れ、20カ国の批准をもって発効します。

北朝鮮、ベラルーシ、イランの人権状況に関する決議
  全体会議は北朝鮮、ベラルーシ、イランの人権状況に関する決議を採択しました。北朝鮮の人権状況について、総会は拷問、公開処刑、送還された難民の処遇、 表現、思想、結社などの自由の厳しい制限、他国の人の拉致などについて懸念を表明し、北朝鮮政府に対して、総会などの決議で求められた措置や条約機関など の勧告を実施し、北朝鮮の人権に関する特別報告者と協力するよう強く促しました。
  イラン、ベラルーシの人権状況に関する決議は審議・採決を行わないノーアクション動議案が提出されましたが、いずれも否決され、決議が採択されました。

ダーバン・フォローアップに関する決議
  人種主義、人種差別、外国人排斥および関連する不寛容の完全な撤廃に向けたグローバルな努力ならびにダーバン宣言および行動計画に関するフォローアップに 関する決議が採択され、2001年の反人種主義・差別撤廃会議で採択されたダーバン宣言及び行動計画の実施状況を審議するレビュー会議が2009年に開催 されることになりました。

先住民族の権利宣言案の採択は繰越し
  強制失踪からの保護に関する条約と同じく、第1回人権理事会で採択された先住民族の権利宣言案はさらに協議を行うために、審議・採択を延期し、61会期末までに審議を終えると決議しました。

参照:
"General Assembly Adopts 46 Third Committee Texts on Human Rights Issues, Refugees, Self-determination, Racism, Social Development" 国連総会12月19日付プレスリリース GA/10562(英語)
"Concluding Consideration of Third Committee Reports, General Assembly Adopts Convention on Enforced Disappearance" 国連総会12月20日付プレスリリース GA/10563(英語)

国連総会第三委員会が先住民族の権利宣言の審議を延期 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(06年12月)
国連第三委員会がダーバン・フォローアップに関する決議を採択 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(06年12月)
国連第三委員会で北朝鮮の人権状況に関して審議 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(06年10月)
先住民族の権利宣言、強制失踪からの保護に関する条約案を採択-国連人権理事会 ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(06年06月)

(2006年12月14日 掲載)