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国際人権ひろば No.64(2005年11月発行号)

特集 真の友情を築く市民交流のための韓国スタディツアー Part5  - 参加者の感想より -

ハンシン大学の学生と交流して

古畑 裕子 (ふるはた ゆうこ) 立命館大学学生

夢は韓国で日本語教師


  韓国の文化が好きだから、韓国語を勉強しているから、そんな理由で韓国に興味を持つようになって三年、念願の韓国へ行ってきました。
  観光だったら、三日もあれば行けるところなのに敢えて「スタディツアー」を選んだ訳にはいくつか理由があります。
  一つ目は、将来、韓国で日本語を教えたいと思っているということ。二つ目に、韓国を好きになればなるほど、知りたいと思えば知りたいと思うほど、日韓関係には複雑な面があるということ。三つ目に、韓国で日本語を教えたいと思った時に、ハードな面の日韓関係も同時に考えていかなければならないと思ったこと。以上の三つを考えるにあたり、日本語を学んでいるハンシン大学生との交流会や、韓国市民とのシンポジウムが組み込まれているのがこのツアーの最大の参加理由でした。

「日本」への複雑な思いを知る


  ハンシン大学の学生は、日本語学科ということもあり、日本に興味津々な学生ばかりでした。お互いに学生同士ということもあり、すぐに打ち解けて、ノレバン(カラオケルーム)やチンジルバン(サウナ風呂)へ行くほど仲良くなりました。私は、彼らにかねてから聞いてみたいと思っていた質問がありました。「なぜ日本語を学ぶのか」という問いです。その質問に対し、皆一様に、「日本のアニメが好きだから」「日本の歌が好きで、将来は日本で音楽の勉強をしたい」など日本に何かしら興味があるから勉強しているという学生がほとんどでした。
  しかし、「日本文化が好き」、ということと、「日本が好き」ということは決してイコールではないと私は思います。そして、彼らもその部分は分けて考えているようでした。
  ある学生は、「私は、今まで日本が嫌いでした。だけど、今回の交流を通して、日本という国は嫌いなままですが、日本人は好きになれました」という言葉をはっきりと言っていました。韓国で日本語を学んでいる学生の本当の気持ちを垣間見られたように思います。
  考えてみると、私自身も韓国の学生と同じように考えていました。韓国の文化や言葉は好きですが、改めて日韓関係を考えてみると、日本が韓国に対してしてきたことに対する負い目や、靖国問題や竹島問題などから、どこかで壁を作ってきたように思います。それはどこか、「諦め」にも近い感覚でもありました。仲が良くなっても、結局何にも解決しないのでは?という疑問にぶつかり、そこから前に進めない自分がいました。私が日本語を教えたいと思っていても、どこかで引っ掛かるところは、そこだったように思います。

近い未来にもっと深い交流を


  このツアーでハンシン大学の学生と交流を持ち、彼らの率直な意見を知ることで、私たちの世代がこれからの日韓関係についてどのように考えていかなければならないのか、少し分かったように思います。それは、「直接会って交流して、お互いの率直な意見を言い合う」ということです。簡単なようで難しいことですが、このことが積み重なって本当の「日韓関係」が築かれていくのだと私は考えます。
  現在の日韓関係を考えた時、そこにはまだまだ大きな問題が山積みです。解決という言葉も見えないくらい、深い問題もあります。しかし、お互いを理解していくためには、このような小さいながらも人と人との交流を行っていくことが大切だと感じました。
  近い未来に、この交流から少しでも問題が解決していく方向に向かい、もっと深い交流が出来ることを私は願っています。

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