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有識者懇談会、「開発協力大綱改定に関する報告書」を林外務大臣に提出‐NGOが記者会見で警鐘(12/9)

 外務省は2022年9月9日、2015年に策定した政府開発援助(ODA)の基本方針を示す「開発協力大綱」を改定すると発表し、検討のために8人からなる「有識者懇談会」(座長:中西寛・京都大学大学院法学研究科教授)を設置し、9月から11月にかけて4回の会合が開かれました。「有識者懇談会」は12月9日、議論をまとめた報告書を林外務大臣に手渡しました。
 報告書は、「外交上の重要なツールである開発協力の効果的な実施、特に ODA の戦略的活用が求められる」と述べ、「レアメタルや医療品等の戦略物資を含むサプライチェーンの強靭化、開発途上国の経済的自律性の向上を含む経済安全保障に資する協力を推進」していくことなどを提言しています。
 また、国民総所得(GNI)比で0.34%に留まっているODA予算を、今後10年で国際目標のGNI比0.7%を達成するために達成年限を明記するよう求めています。
 報告書提出を受けて、「有識者懇談会」に市民の立場から委員として参加した稲場雅紀さん(アフリカ日本協議会共同代表)や、NGO・外務省定期協議会など市民社会組織が同日記者会見を開き、「報告書は開発協力を『外交のツール』として短期的な外交政策に使いまわし、ODAの非軍事原則の看板を残しながらも、途上国の軍や軍関係者への支援強化を求めている」ことに警鐘をならしました。報告書はまた、開発協力のパートナーであるはずの市民社会との連携が軽んじられていると批判しました。
 稲場さんは、「報告書は国際目標値へのODA予算増額を提言するなど評価できる要素もあるとしつつ、政府は市民社会の声を聴き、『人間の安全保障』の理念を真に体現した開発協力を目指す大綱が策定されるよう強く求める」と述べています。
 政府は今後、報告書をもとに大綱の骨子をまとめ、パブリック・コメント募集や公聴会などを実施したうえで、2023年上半期に改定大綱を策定する予定です。同年5月に開催される「G7広島サミット」までに策定を目指しているとみられています。

<出典>
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_001202.html
「開発協力大綱の改定に関する有識者懇談会」報告書の林外務大臣への提出
(2022年12月9日、外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100432142.pdf
開発協力大綱の改定に関する有識者懇談会 報告書(外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/about/kaikaku/taikou_kaitei.html
開発協力大綱の改定(外務省)
https://www.kansaingo.net/user/media/kansaingo/page/project/adovocacy/pressrelease20221209NGO.pdf
プレスリリース『人間の安全保障』の理念を真に体現した大綱を!
(2022年12月9日、関西NGO協議会)

<参照>
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section4/2022/10/ngo6910191026.html
NGOなど69団体の賛同で、外務省に「開発協力大綱」改定に対する要請書を提出(10/19&10/26)ヒューライツ大阪

(2022年12月12日 掲載)