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大阪府の人権3条例案のパブコメに84件の意見-9月議会に上程へ

 大阪府は、「人権尊重の社会づくり条例」の一部改正、「性的指向及び性自認の多様性に関する府民の理解の増進に関する条例」、「人種又は民族を理由とする不当な差別的言動の解消の推進に関する条例」の制定に関する3つの条例案の概要を明らかにし、8月6日から9月4日までパブリックコメントを募集しました。9月20日にその結果概要を公表しました。
 大阪府によると、3本の条例案に対して、31名・団体から合計84件の意見が寄せられ、その大半が条例の制定じたいに賛成する一方、条例違反に対して罰則規定を求めるなど、より踏み込んだ規定を盛り込むよう求める意見などがありました。大阪府は、意見・提言などを課題別に集約し、府としての考え方を示して明らかにしています。
3つの条例案について、いずれも罰則規定を求める意見が寄せられましたが、大阪府は各条例の目的に即して考えるならば、差別は許されないと明確に宣言する一方、罰則を定めることは適当ではないと説明しています。
 ヘイトスピーチの予防をめぐり、公の施設の利用制限をすべきという意見に対して、「憲法が保障する集会の自由や表現の自由に密接にかかわるものであり、また、地方自治法上、正当な理由がない限り利用を拒んではならないこと及び裁判例を踏まえると、慎重に判断すべきもの」としています。
各条例の制定を契機に、差別の被害者の相談体制を充実させるとともに、学校や企業、地域においてさらなる教育・啓発の充実に努めると述べています。
性の多様性の理解の増進の啓発に関しては、性的マイノリティ当事者が抱える困難の解決に資するよう、ガイドブックを新たに作成し、市町村に配付する予定だとしています。
 インターネット上のヘイトスピーチなどの差別については、市町村と連携し、迅速に拡散防止を図るため、大阪法務局に削除要請を行い、抑止に向けて取り組むとしています。
 各条例に関して、見直し規定を盛り込むべきとの提案が出されましたが、大阪府は、「見直し規定を置かずとも、社会情勢の変化等に応じて、条例を見直すことは必要と考えている」と見解を述べています。
 大阪府は、3つの条例案を9月議会(9月26日~12月20日)に提出し、10月に行われる審議を経て成立させたい意向です。
 
<出典>
http://www.pref.osaka.lg.jp/jinken/jourei/kekkakouhyou.html
人権関係3条例(人権尊重の社会づくり・性の多様性の理解の増進・ヘイトスピーチの解消の推進)の改正等に対する府民意見等の募集結果について(大阪府 2019年9月20日)
<参照>
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section4/2019/08/38694.html
大阪府、人権関係3条例(人権尊重の社会づくり・性の多様性の理解増進・ヘイトスピーチの解消推進)の整備に対するパブコメ募集(8月6日~9月4日)ヒューライツ大阪ニュース・イン・ブリーフ

(2019年09月24日 掲載)