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2014年12月のスリランカへのチャーター機送還は国際基準に違反-山村淳平医師の調査報告

 法務省入国管理局は2014年12月18日、スリランカ国籍の26人とベトナム国籍の6人、計32人の非正規滞在者をチャーター機によって強制送還しました。最初にベトナムで6人を降機させ当局に引き渡した後、スリランカに向かいました。報道によると、送還されたのは25~64歳の男性31人と女性1人でした。
入管局は、2013年7月6日にフィリピン国籍の75名と、同年12月8日にタイ国籍の46名をチャーター機で送還しており、3回目の集団送還となりました。
この送還を受けて、入管施設内の処遇や退去強制の問題に取り組んでいる横浜の医師、山村淳平さんが2014年1月にスリランカを訪ねて、送還されたうちの男性4人と女性1人から話を聞き取りました。調査報告をまとめた山村さんによる報告会が2月15日に大阪で開かれました(主催:在日難民との共生ネットワークRAFIQ)。
 山村さんによると、5人は送還前日の12月17日、仮放免の延長手続きに出頭した際に難民不認定に対する異議申立てが認められないことを告げられため、難民不認定の取り消しを求めて裁判を希望したものの、翌日に退去強制されることを言い渡されたといいます。「難民認定を求めていた人を強制送還するのは、裁判を受ける権利の侵害であり、国際人権基準にも反する」と山村さんは述べました。空港で警察から尋問を受け、日本で難民申請をしていたことを話すと留置場に3日間拘禁された男性もおり、3月に裁判を受けることになっているといいます。
入管局は、日本に配偶者がいる人は今回の送還に含まれていないと発表していましたが、日本に7年間滞在した男性(41歳)には、事実婚をしている日本人女性の配偶者がいることがわかりました。山村さんは、その女性にも日本でインタビューをして、入管局の非人道的な姿勢に憤っています。
山村さんは、13年のフィリピン人のチャーター機送還後にも調査を行っていることから、2つのケースを比較し、次のように述べています。
共通する点は、日本に残した事実婚の配偶者の存在をはじめ、弁護士や家族をはじめとする外部との連絡の遮断、送還中の手錠の過剰使用と制圧行為による被送還者の打撲、入管職員の大量投入による威圧などがあげられる。今回のスリランカへの送還の最大の問題は、日本で難民認定を希望する人たちを送還したことで、難民条約や拷問等禁止条約にあるノン・ルフルマン原則(迫害を受けるかもしれない地域への追放及び送還の禁止)に違反する行為が行われたのである。
 
<参考>
チャーター機での強制送還に関する抗議声明(RAFIQ)
http://rafiq.jp/event/150215SriLanka.html
スリランカとベトナムへのチャーター便による強制送還への抗議声明(APFS)
http://apfs.jp/event20141222_2909.php
チャーター機によるスリランカとベトナムへの強制送還に対する抗議声明 (移住連)
http://migrants.jp/archives/news/20141226kougiseimei
2013年、成田空港から超過滞在の外国人をチャーター機で2度も集団送還(ヒューライツ大阪)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2013/12/20132.html

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