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国連自由権規約委員会、身体の自由と安全に関して一般的意見を採択

 国連自由権規約委員会は第112会期が10月7日から31日まで開催し、スリランカ、ブルンジ、ハイチ、マルタ、モンテネグロとイスラエルの自由権規約の実施に関する報告の審査を行ったほか、身体の自由と安全を規定した規約の第9条に関する一般的意見35を採択しました。
 自由権規約委員会は、市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約)の下で設置され、締約国が提出する規約の実施に関する報告を審査し、懸念事項や勧告を含む総括所見を採択するほか、各国の報告審査や通報をもとに条約の規定の解釈などについて一般的意見を採択して公表することができます。これまで、規約の下での締約国の一般的義務や表現の自由、公平な裁判の権利、移動の自由など個別の権利についてなど34の一般的意見が出されています。
 第9条については、1982年に一般的意見8としてすでに一度出されていますが、今回の意見はそれにとって代わるものとして採択されました。第9条は、「すべての者は、身体の自由及び安全についての権利を有する。」として、恣意的に逮捕されたり、拘束されるなど、自由を奪われない自由や、逮捕や拘束された人が速やかに裁判官の前に連れて行かれ、妥当な期間内に裁判を受ける権利、拘束の合法性を問う手続をとる権利などを規定しています。
 この一般的意見では、自由の剥奪を警察での勾留や有罪となった後の収容だけでなく、非自発的入院、行政上の収容措置、非自発的な移送なども含まれるとしています。また、自由を剥奪するのは、政府機関に限らず、犯罪組織や武装集団などの非正規組織、雇用者や学校、病院などの正規の組織などもあり、締約国にはそれらによる自由の剥奪からも保護する適切な措置をとる義務があると述べています。入国管理の手続で起る拘束はそれ自体恣意的ではないとしていますが、状況に照らし、合理性、必要性や均衡性を有しており、期間が延長されるごとに見直されなければならないとしています。また、テロ対策としてなど、通常の刑事手続によらない拘束について、自由の剥奪の重大な危険を招くものとして、締約国に、そのような拘束の根拠として代替措置によって対応できないほどの脅威が存在することを立証する必要があると指摘しています。
 さらに、一般的意見は恣意的または不法な拘束に対して、手続をとる権利や補償を受ける権利を含む、自由の剥奪に対するセーフガードについて述べています。
 7月には、日本の自由権規約の実施に関する報告が委員会で審査され、精神障害のある人の非自発的入院、「代用監獄」など刑事手続上拘束された人の待遇、強制退去の際の処遇や入管施設での収容の決定を独立した機関で審査する手続がないことなどについて指摘されています。(11月5日)

出所:
自由権規約委員会 一般的意見 (OHCHR)http://tbinternet.ohchr.org/_layouts/treatybodyexternal/TBSearch.aspx?Lang=en&TreatyID=8&DocTypeID=11
 
参考:
「自由権規約委員会、ヘイトスピーチ、特定秘密保護法などについて勧告」ヒューライツ大阪ニュースインブリーフ(2014年7月)https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2014/07/post-110.html


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