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在留期間「5年」を決定する際の考え方を公表-入管局

法務省入国管理局は、「新しい在留管理制度」の導入に伴い、法務省令で最長3年(一部の在留資格をのぞく)としていた在留期間の上限を最長5年に改めて、多くの在留資格で「5年」を新設するにあたり、同局がその可否を決定する際の考え方(案)を提示し、6月1日から15日まで意見公募を行っていました。
 
「考え方」(案)では、在留資格ごとに具体的な要件が異なるものの、おおむね「申請人が入管法上の届出義務(住居地、住居地変更、所属機関の変更など)を履行している」、「義務教育の学齢期の子をもつ親は、子が小学校または中学校に通学している」、「各種の公的義務を履行している」、「主たる生計維持者が所得税および住民税を納付している」などを条件化していました。また、在留資格「定住者」の一部(日系人など)に対しては、「日本語能力検定N2に合格するなど一定以上の日本語能力」を要件として打ち出していました。
 
そのような案を受けて、在日外国人を支援するNGOや当事者は、政府が「新しい在留管理制度」がもたらす外国籍住民への利便性の向上の「目玉」のひとつとして掲げてきた在留期間「5年」は、あまりにも「ハードルが高い」うえに、「永住許可に関するガイドライン」が「最長の在留期間をもって在留している」(従来は3年)ことを求めているだけに、「5年」を取得できない限り「永住資格」を得ることができなくなると危惧を募らせ、多民族・多文化共生の立場から「考え方」(案)への反論を行いました。
同局は「新しい在留管理制度」の開始された7月9日、団体や個人から70通・合計182件の意見が届いたこと、および意見の概要を公表しました。
 
同局は、「申請者に安定的・継続的に在留活動を行う環境が整っていること」を大きな柱としている基本姿勢は崩していません。それでも、届いた意見を受けて、「期間内に届出義務が履行されていなくても、その事情やその後の状況を考慮する」と弾力的に対応するとともに、「子が小学校または中学校に通学するのは、学校教育法上の第1条校に限らずインターナショナルスクール等(民族学校も含むと考えられる)も含む。何らかの事情で一時的に通学していない場合は事情を考慮する」、「扶養控除などの控除を行った後の所得が少ないために納税していない場合はその事情を考慮する」といった「考え方」に基づいて「5年」への審査を実施することなどを明らかにしました。
 
また、永住許可については、当面、「3年」の在留期間を有している場合は、「最長の在留期間」として取り扱うと述べています。
 
今回は、政府案がパブリック・コメントの意見を採り入れていくつかのポイントにわたり具体的に「改善」された数少ないケースだといえます。しかし、今後は整合性の確保の目的から、入管局は永住許可の要件を「5年」よりも厳しくする、つまり現行よりも厳格化しようとするのではないかとの指摘もあります。市民セクターが「新しい在留管理制度」の実施をモニターしていく必要があります。
 
<参照>
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=300130055&Mode=0
在留期間「5年」を決定する際の考え方について(意見募集)(12年6月1日)
 
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=300130055&Mode=2
在留期間「5年」を決定する際の考え方に関する意見募集の結果について(12年7月9日)

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