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警察の取調べに関する適正化指針

  警察庁は1月24日、「警察捜査における取調べ適正化指針」を公表しました。07年に鹿児島、富山などで無罪判決が相次ぎ、警察の捜 査、取調べが問題とされたことを受け、同年11月1日、国家公安委員会が、警察に対する信頼が揺らいでいると警察に反省を促し、取調べの監督強化、取調べ 時間の管理の厳格化などについて検討し、対策を講じるよう求める決定を出したことに対応するものです。
  指針では、取調べに対する監督の強化について、捜査部門以外の部門による取調べに関する監督として、警察本部の総務または警務部門に監督担当課を置くこと としています。また、不適正行為になり得る行為として、やむを得ない場合を除く、被疑者への身体への接触、直接、間接の力の行使、不安や困惑を招く言動、 一定の動作や姿勢を取るよう強く要求すること、便宜の供与や供与の申し出、被疑者の尊厳を著しく害するような言動などがあげられ、22時以降の深夜、また は5時前の早朝の取調べや1日8時間を越える取調べは事前承認を必要とすることとしています。監督担当者は、被疑者の取調べ状況を確認するほか、被疑者な どからの苦情の申し出を受けることができます。また、捜査主任官は、身柄拘束されている被疑者や被告人の場合だけでなく、拘束されていない被疑者や被告人 の取調べについても状況報告書の作成が義務づけられます。
  警察の取調べについて、98年11月の自由権規約委員会は、自白に基づいた有罪が多いこと、適切な取調べが実施されていることを確認する手段がないこ と、取調べの時間に対する規制がないことや取調べに弁護人が立ち会わないことなどに対して懸念を表明し、最近では、07年5月、拷問禁止委員会が日本に対して、警察の取調べについて懸念を示し、警察における拘禁や取調べが録音録画や弁護人 の立ち会いなどにより体系的に監視、記録されるよう、また取調べ時間の違反に対して制裁などをもって規制するよう勧告しています。
  なお、検察庁はすでに、06年より取調べの一部録音・録画を開始していますが、その際、警察庁は警察での取調べへの導入に否定的でした。今回も取調べの可 視化は見送られています。(2008年1月31日)

出所:
・「警察捜査における取調べの適正化について」(警察庁)
http://www.npa.go.jp/keiji/keiki/torishirabe/index.htm
・「規約40条に基づき日本から提出された報告の検討?B規約人権委員会の最終見解」(外務省)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kiyaku/2c2_001.html 
・拷問禁止委員会第38会期(国連人権高等弁務官事務所)
http://www2.ohchr.org/english/bodies/cat/cats38.htm  (英語)

参考:
「拷問禁止委員会が日本政府報告を審議」ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(07年05月)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section2/2007/05/post-190.html
「検察が取調べの一部録音・録画を試行」ヒューライツ大阪・ニュースインブリーフ(06年6月)
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section2/2006/06/post-123.html


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