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ヒューライツ大阪は
国際人権情報の
交流ハブをめざします

大人の遠足2014第3回(9/21)―まちと人と共生「日本の人権宣言『水平社宣言』のふるさと訪問―ユネスコ世界記憶遺産の登録をめざす思い」を実施しました。

大人の遠足2014年の第3回目は、奈良県御所市にある水平社博物館を訪ねて、日本の最初の「人権宣言」といわれる水平社宣言について学び、その起草にゆかりある人たちを生んだ柏原の地域をフィールドワークしました。

9月21日(日)は雨の天気予報がはずれ、嬉しい汗ばむ陽気となりました。水平社博物館へのアクセスは、バスの便数が少ないため、橿原神宮駅前からタクシーに分乗しました。レンタサイクルや駅から徒歩(約5キロ)の人も含め、約20人が参加しました。

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水平社博物館で、駒井忠之さんの説明を聞く。 水平社創立90年・大和同志会創立100年を記念したモニュメントの説明をする米田哲夫さん。

水平社博物館学芸員の駒井忠之さんからは、まず、2011年に水平社博物館前で起こった「ヘイト・スピーチ」事件をふり返り、裁判を通じての闘いとその結果について説明があり、次に、博物館の展示室でポイントを押さえた説明がありました。必ずしも「被差別部落イコール貧困」ではないことや全国水平社運動の評価など最近の研究・調査による新たな視点からの話を聞きました。経済的余裕があっても部落差別がいかに厳しかったかを再確認しました。

柏原の地域のフィールドワークでは、人権NPO「ほっとねっと」の米田哲夫さんに案内人をお願いしました。米田さんは県立高校在職中は社会科の教員として人権教育に情熱を注いできました。米田さんは、当時の写真や資料を示して地域を周りながら、興味深いエピソードも添えて説明しました。参加者からのアンケートをみると、「本を読むだけでは理解できなかったことなどフィールドワークを通じて学べた」「身近に歴史を聞けたことがよかった」「少しは知っていたつもりでした!でも、新しいことが学べました」など概ね好評でした。

2014年度に企画した大人の遠足はこの3回目で終了です。共催をした大阪大学未来共生プログラムの大学院生のみなさん、お疲れさまでした。多様な世代の参加と誰もが気軽に人権に出会える企画をーそんな「大人の遠足」を次年度もめざします。