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国連事務総長が人権委員会を廃止し、人権理事会の設置を提案

  3月21日、アナン国連事務総長は、9月に開催される総会に向けて、国連の機構改革の勧告を含む報告を発表しました。
  「In Larger Freedom(一層大きな自由の中で)-すべての人のための開発、安全および人権に向けて」と題された報告はミレニアム宣言の実施に向けた報告と勧告として、「序章」、「欠乏からの自由」、「恐怖からの自由」、「尊厳をもって生きる自由」、「国連の強化」および「結論」という構成になっています。「欠乏からの自由」の章では、2015年のミレニアム開発目標達成に向けた一層の努力や、砂漠化や気候変動など環境への取り組み、感染症、自然災害などへのグローバルな対応を勧告しています。
  「恐怖からの自由」では、テロリズムに関する包括的な条約の締結、武力行使に関する原則の明確化、核保有国の一層の核軍縮、消極的安全保障、核および大量破壊兵器の不拡散に向けた取り組みをあげています。「尊厳をもって生きる自由」では、法の支配、人権、民主主義への取り組みを重点課題としてあげ、国連人権高等弁務官事務所内のカントリー・チームの強化や、高等弁務官の安保理への関与の拡大などを勧告しています。
  「国連の強化」では、総会に対して手続の合理化、審議の迅速化、市民社会との取り組みの拡大、安全保障理事会に対して常任理事国の増員、経済社会理事会に対して、国際協力に関するフォーラムの設置、災害、飢饉などの危機的状況の発生を受けたタイムリーな会合の開催などの提案を行っています。その中で、人権委員会について、近年各国が人権の伸長を目的としてではなく、自国への批判を避けるために委員会のメンバーになる傾向が増え、委員会の信頼性と実効性が失われているとして、より小規模の常設人権理事会の設置を提案しています。新しい理事会は国連の主要機関もしくは総会の下部機関となり、メンバーは総会から2/3以上の賛成で選出されるとしています。
  人権委員会は1946年に設立された経済社会理事会の下部機関です。現在メンバーは53カ国で、3月から4月にかけて6週間の会期で開催されています。設立以来、主要人権条約や基準の作成に向け、大きな役割を担ってきました。また、作業部会や特別報告者などを通して、様々な人権のテーマや国別の人権状況に関する報告なども採択してきました。
  今回の報告・勧告は04年に提出された国連事務総長のハイレベル諮問委員会報告[PDF,341KB]の勧告を取り入れていますが、その報告では、人権委員会のメンバーを全加盟国に拡大すること、委員会に参加する各国政府代表を人権の専門家とすること、委員会を支援する15名の個人資格の専門家から構成される諮問委員会またはパネルを設置することなどを提案しています。


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