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条約委員会によるアジア・太平洋地域の1998年の国別人権状況審議

条約委員会の概要

社会権規約委員会

【概要】

 経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約(社会権規約)16条2項(a)は、締約国により提出された報告書の審議は経済社会理事会が行う ものとし、実際、当初は、同理事会の作業部会において報告書審査は行われていた。しかしながら、1986年、その機能の効率化および能率化を図るべく、専 門家による委員会の設置が決められた(ESC,Res.1985/17)。1998年現在、春秋2回、各3週間の会期を開き、それぞれ直後5日間には、次の会期で審査される予定の報告書の予備審査をし、各国ご とに質問票を作成するための会期前作業部会が開かれている。委員会の手続規則(E/C.12/1990/4/Rev.2)によると、締約国は第1報告書を 条約発効後2年以内に、以降5年ごとに定期報告書を提出することになっており、報告書の審査後は、「最終所見(concluding observations)」が採択される(E/C.12/1993/4)。また、とくに深刻な状況にある国の状況をより包括的に評価するためのミッショ ンの派遣も行っている。政府報告書を補う情報の収集のため、当委員会は関連国連専門機関やNGOによる本会期での報告書審査への参加も、制限的に認めてい る。

【98年の検討対象】

 本書の対象地域のなかでは、19カ国(およびマカオ)がこの条約の履行義務を負う。1998年は第18会期(4月~5月)にてスリランカの報告書 が審議された。

自由権規約委員会

【概要】

 市民的および政治的権利に関する国際規約(自由権規約)28条により設置。1981年以来、締約国は条約発効後1年以内に、その後5年ごとに報告 書を提出するものとされている(CCPR/C/19/Rev.1)。審査後は最終所見を採択。現在、年3会期(3~4月、7月、10~11月)、各3週間 開かれている。各会期の直前5日間には、報告書審査に向けて質問票を作成するためのものと、個人通報を扱う、2つの会期前作業部会が同時に開かれる。前者 の作業部会はNGOからの口頭による情報提供を受けている。

【98年の検討対象】

 本書対象地域のなかでは、18カ国(およびマカオ)がこの条約の履行義務を負う。第64会期(98年10月~11月)にて、日本の報告書が審議さ れた。

人種差別撤廃委員会

【概要】

 あらゆる形態の人種差別撤廃に関する国際条約(人種差別撤廃条約)8条により設置。条約9条は、条約発効後1年以内に第1報告、以後2年ごとに定 期報告を、そして委員会が要請するときはいつでも(特別)報告を、提出することとしているが、1990年第38会期委員会は、包括的報告書を4年ごと、そ の中間年には簡単な追加報告書を提出するよう求めることを決定した。92年以降、最終所見を採択している。定期報告書審査以外にも、委員会は、報告書の提 出が著しく遅滞している締約国の状況を報告書なしで検討する手続を1991年第39会期より、そして予防措置としての早期警報・緊急手続を1994年第 45会期より、それぞれ始めている。会期前作業部会は存在しないが、委員会の審議をリードする役割を担う国別報告者を任命している。3月と8月、おのおの 3週間の会期を開いている。

【98年の検討対象】

 本書の対象地域のなかでは、26カ国がこの条約の履行義務を負う。第52会期(98年3月)にカンボジア、第53会期(98年8月)にネパールと トンガの定期報告書が審査された。また、パプア・ニューギニア(第52会期)、オーストラリア(第53会期)がそれぞれ早期警報・緊急手続の下で取り上げ られている。

子どもの権利委員会

【概要】

 子どもの権利条約43条により設置。締約国は、条約発効後2年以内に第1報告、その後は5年ごとに報告書を提出する(44条1項)。委員会は追加 情報の提出を要請できる(同条4項)。なお委員会の活動報告は、隔年で国連総会に提出される(同条5項)。報告書審査後は最終所見を採択。年3会期(1 月、5 ~6月、9月)の会合の直後、次の会期で審議される予定の報告書のための質問票を作成するための会期前作業部会が5日間開催される。NGOは条約上「その 他の能力のある団体」として専門的助言を求められることがあり(45条(a))、委員会の公開・非公開会合への参加が要請されることもある(暫定手続規則 34条2項)。会期前作業部会に情報を口頭で提供することも可能。

【98年の検討対象】

 本書の対象地域のなかでは、42カ国がこの条約の履行義務を負う。1998年には、ミクロネシアが第17会期(1月)に、北朝鮮、日本、フィジー が第18会期(5~6月)に、それぞれ検討されている。

女性差別撤廃委員会

【概要】

 女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(女性差別撤廃条約)17条により設置。締約国は、条約発効後1年以内に第1報告、以降少なく とも4年ごと、および委員会が要請するときに報告書を提出することになっている(18条)。条約20条は、同委員会が年間2週間を超えない範囲で会合を持 つことを規定しているが、160を超える締約国からの報告書を十分に検討できるようにするため、委員会は1995年第14会期において、20条の改正を求 めており、改正が実現するまでの間、暫定的に年2会期が開かれている(一般的勧告22)。1990年より、質問票が会期前作業部会で作成されており、また 1994年からは、最終コメント(concluding comments)が報告書審査後に採択されるようになった。

【98年の検討対象】

 本書の対象地域のなかでは、31カ国がこの条約の履行義務を負う。第18会期(98年1~2月)にインドネシア、第19会期(6~7月)にニュー ジーランド、韓国の報告書が、それぞれ審議されている。

拷問等禁止委員会

【概要】

 拷問およびその他の残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける取扱いまたは刑罰を禁止する条約(拷問等禁止条約)17条により設置。締約国は、条 約発効後1年以内に第1報告書を提出、その後は4年ごとに新たにとった措置に関する追加報告および委員会が要請する他の報告を提出することになっている (19条1項)。20条では委員会による調査制度が規定されている。会期前作業部会は存在せず、代わって国別報告者が任命され、審査をリードする。審査後 は最終所見を採択。年2会期(5月、11月)が開かれる。

【98年の検討対象】

 本書の対象地域のなかでは、15カ国がこの条約の履行義務を負う。1998年には、第20会期(5月)において、ニュージーランドとスリランカが 審査の対象となった。

国別の審議・報告書

提出状況

*1998年以降の動きについて報告している(それ以前の動きについては『アジア・太平洋人権レビュー1998』224~243頁を参照)。

《東アジア》

韓国 (未批准:なし)

(1)社会権規約(90年7月10日発効)

 第2報告(期限:97年6月30日)は未提出。

(2)自由権規約(90年7月10日発効)

 第2報告97年10月2日提出済(CCPR/C/114/Add.1)。99年7月の第66会期で検討が予定されている。

(3)人種差別撤廃条約(79年1月4日発効)

 第9報告98年1月12日提出済(CERD/C/333/ADD.1)。99年3月の第54会期で検討が予定されている。

(4)子どもの権利条約(91年12月20日発効)

第2報告(期限:98年12月19日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(85年1月26日発効)

 第3報告(CEDAW/C/KOR/3)および第4報告(CEDAW/C/KOR/4)が第19会期(98年7月)で検討され、結論的見解が採択 された(CEDAW/C/1998/11/L.1/Add.8)。その勧告の概要は以下のとおり。

・今後の報告に国内法および政策の実施に関する詳細な情報や前回報告以来達成した進歩の包括的分析を含めること。

・憲法および関連する法に本条約1条の定義を反映する差別の定義を含めること。情報提供、法律扶助など女性の法的知識拡大のために必要なあらゆる措 置をとること。国家人権委員会を早急に設置し、差別的慣行の救済措置をとること。

・司法、医療関係者のジェンダー・センシティブ教育など包括的措置によって女性に対する暴力を阻止する努力を強化すること。適切なシェルターの設置 および教育やメディアに非暴力的な紛争解決のモデルを導入すること。

・女性の政治参加拡大、政治教育、女性指導者に関する一般の知識、目標やクオータの促進、政党において女性代表の30%の最低クオータ達成に向けた 優遇措置導入および司法制度において女性の参加を拡大する政策策定に向けて政府がさらなる支援をすること。

・地方の女性のニーズに十分な注意を払い、政策やプログラムがあらゆる分野において彼女たちの利益になることを確保すること。地方の女性の状況をさ らに調査し、統計データを収集すること。地方の女性のクレジット(貸付)へのアクセスを促進すること。

・韓国政府が次回報告にこれら懸念に対してとられた措置の情報を提供すること。

・1955年失業者保険制度における女性障害者に対する社会保険の権利確認に政府がとくに注意を払い、高齢の女性に対する政策が現在の経済危機に よって妨げられられないようにすること。

・必要があれば、現在の経済危機による女性に不利な影響に対して特別な措置をとること。

・韓国国民、とくに政府関係者、政治家に本コメントを広く周知させること。

(6)拷問等禁止条約(95年1月9日発効)

 第2報告期限2000年2月7日。

朝鮮民主主義人民共和国(未批准:自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)社会権規約(81年12月14日発効)

 第2、第3報告(期限:97年6月30日)は未提出。

(2)自由権規約(81年12月14日発効)

 第2~4報告(期限:97年10月13日)は未提出。

(3)子どもの権利条約(90年10月21日発効)

 第1報告(CRC/C/3/Add.41)は第18会期(98年5月)で検討され、結論的見解が採択された。(CRC/C/15/Add.88) その勧告の概要は以下のとおり。

・国内法を条約の原則および規定と完全に調和させること。子どもの権利のあらゆる分野をカバーする包括的法制を検討すること。人種差別撤廃条約、女 性差別撤廃条約、拷問等禁止条約などの主要人権条約を批准することを検討すること。

・条約のすべての分野と社会におけるすべての子どものグループに対処するために適切な個別的指数を検証すること。

・条約実施をモニターする特定のメカニズム設置を考慮すること。

・条約をすべての教育機関のカリキュラムに含めることを考慮し、子どもの権利に関する情報へのアクセスを促進する適切な措置をとること。

・42条の精神に従い条約に関する情報提供活動を強化すること。

・子どもを法の完全な主体として認識するために条約の原則および規定、とくに基本原則(条約2条、3条、6条および12条)を法制度、政策およびプ ログラムに導入するあらゆる措置をとること。

・条約の原則および規定、とくに3条および9条に照らして家族の再会問題の解決に努力すること。

・19条に定義される家庭内の子ども虐待の性質および規模の理解を高めるために包括的な研究を開始すること。

・環境汚染の子どもに対する影響にとくに注意を払い、調査を実施すること。

・障害予防のために早期発見プログラムを開発し、障害児に関し、施設収容以外の措置を導入し、障害児に対する差別を減じるための周知キャンペーンを 検討し、障害児の社会参加を奨励すること。

・少年法制度を条約の原則および規定とくに37条、40条および39条、北京ルール、リヤド・ガイドライン、自由を奪われた少年の保護に関する国連 規則に完全に適合させるために必要なあらゆる措置をとること。

・政府レポート、委員会での検討および結論的見解を広く周知させること。

 第2報告(期限:97年10月20日)は未提出。

中国 (未批准:社会権規約(署名済み)、自由権規約(署名済み)、自由権規約第1選択議定書)

(1)自由権規約

 98年10月5日署名。

(2)人種差別撤廃条約(82年1月28日)

 第8、第9報告(期限:99年1月28日)は未提出。

(3)子どもの権利条約(92年4月1日発効)

 第2報告期限99年3月31日。

(4)女性差別撤廃条約(81年9月3日発効)

 第3報告(CEDAW/C/CHN34/Add.1)および第4報告(CEDAW/C/CHN34/Add.2)が第20会期(99年1月)で検 討され、結論的見解(CEDAW/C.1999/l/Add.7)が採択された。その勧告の概要は以下のとおり。

・条約の人権枠組みと女性のエンパワーメントを強調して性の平等実現に向けたアプローチを見直すこと。

・女性の地位向上のための国家機構の構造、権威および資源を検討し拡大すること。

・条約1条に従い、意図しない、間接的差別を含む性差別を明示に禁止する法律を制定すること。女性法(Women's Law)に基づく救済手段を改善すること。性の平等に関する法の実施をモニターするために中央および地方レベルに対し措置をとり、資源を付与すること。

・委員会の一般的勧告19に照らして女性に対する暴力に関する法および政策を再検討すること。

・女性に対する暴力に関する特別報告者を中国に招待すること。

・初等教育と識字率向上のために特定の時間枠および予算を設定すること。

・マイクロ・クレジット、中小企業開発など地方の政策および計画が地方の女性の積極的参加の下で開発されるように図ること。

・条約の周知、社会の目標としての性の平等と人権としての女性の権利の認識向上のためのキャンペーンを行うこと。公務員、政党員に条約に基づくジェ ンダー・センシティブ・トレーニングを実施すること。

 第5報告(期限:98年9月3日)は未提出。

(6)拷問禁止条約(88年10月4日発効)

 第3報告(期限:97年11月2日)は未提出。

日本 (未批准:自由権規約第1選択議定書)

(1)社会権規約(79年9月21日発効)

 第2報告98年10月15日提出済。(E/1990/6/Add.20)2001年4月の第24会期で検討が予定されている。第3報告(期 限:97年6月29日)は未提出(99年3月12日段階)。

(2)自由権規約(79年9月21日発効)

 第4報告(CCPR/C/115/Add.3)は第64会期(98年10月)で検討され、結論的見解(CCPR/C/79/Add.102)が採 択された。その勧告の概要は以下のとおり。

・第3報告検討後に採択された勧告がほとんど実施されていないことは遺憾。

・国内法における「公共の福祉」による権利の制限は条約で認められている制限よりも広くなるおそれがあるため、条約に適合させること。

・人権侵害の訴えを調査する独立したメカニズムを設置すること。

・警察および入国管理局による人権侵害を調査する独立した組織を早急に設置すること。

・民法900条4項など非嫡出子の国籍、戸籍、相続権などを規約26条に適合するように法改正するために必要な措置をとること。

・在日韓国・朝鮮人、アイヌ、部落の人に対する差別撤廃の措置をとること。

・外国人登録法の不携帯に関する刑事罰は規約26条違反であり、これを廃止すること。

・入国管理局の収容施設の状況を見直し、必要ならば7条および9条に適合するよう措置をとること。

・死刑廃止に向けた措置をとり、6条2項に基づき、当面、最も重大な罪に対してのみにかぎって科すこと。

・未決拘留制度を直ちに9条、10条および14条に適合するよう改正すること。

・代用監獄を規約の要件に適合させること。

・人身保護規則4条を廃止し、人身保護の救済のいかなる制限をも取り除くこと。

・警察における拘留や代用監獄での被疑者の取調べを厳格に監視し、録音すること。

・14条3項の保障に従い、被告人の弁護の権利を妨げないために関連のあるあらゆる資料にアクセスできるよう法律や慣行を確保すること。

・9条、17条および24条の義務に適合するよう、女性および子どもの人身売買、奴隷的慣行などの状況に対処すること。

・強制的避妊手術を施された女性障害者の補償の権利確保に必要な法的措置をとること。

・裁判官、検察官および行政官に対する規約の人権に関するトレーニングを確保すること。

・国内法が規約に適合するよう、継続的に法律を見直し、改正すること。人権侵害の被害者に救済を提供する措置をとり、規約の選択議定書を批准するこ と。

(3)人種差別撤廃条約(96年1月14日発効)

 第1、第2報告(期限:99年1月14日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(94年5月22日発効)

 第18会期(98年5月)において第1報告(CRC/C/41/Add.1)が検討がされ、結論的見解が採択された(CRC/C/15 /Add.90)。その勧告の概要は以下のとおり。

・次回報告に子どもの権利条約および他の人権条約が国内裁判所において援用された事件について詳細な情報を提供すること。

・子どもに関する包括的政策をたて、条約の実施を実効的にモニターおよび評価するために中央および地方レベルにおいて子どもの権利に関わる政府機関 の調整を強化すること。

・条約が取り上げるあらゆる分野に対処し、いっそうの行動が必要な分野を発見するためにデータ収集のシステムを開発すること。

・既存の「子どもの人権専門委員」の制度を改善・拡大するか、子どもの権利に関するオンブズマンまたは弁務官を創設するなど独立したモニターメカニ ズムを設置すること。

・条約の規定が子どもと大人双方に広く知られ、理解されるよういっそうの努力をすること。子どもの権利の主体としての地位を強化するために条約を教 育機関のカリキュラムに含めること。必要ならば条約を少数者言語に翻訳すること。

・在日韓国・朝鮮人およびアイヌの人の子どもに対する差別的取扱いを徹底して調査し、廃止すること。男女の婚姻最低年齢を同じにすること。

・子どものプライバシーの権利、とくに家族、学校および養護施設などにおける権利を保障する立法措置を含めた追加的措置をとること。

・子どもを印刷、電子およびAVメディア、とくに暴力とポルノグラフィーの有害な効果から保護する立法措置を含む必要なあらゆる措置をとること。

・国際養子縁組の際に子どもの権利が完全に保護されるよう措置をとり、「国際養子縁組に関する1993年ハーグ条約」の批准を検討すること。

・特別な保護および養育を必要とする子どもに家庭環境以外の方策を提供する既存の制度を強化すること。

・障害者の平等な機会に関する基準(総会決議48/96)に照らし、既存立法を実践的に適用し、障害児の施設収容以外の措置を検討し、障害児に対す る差別をなくす意識向上キャンペーンを実施するなど障害児の社会参加を促進すること。

・情報収集、キャンペーン、リプロダクティブ・ヘルス教育やカウンセリング・サービス設置などにより青少年の自殺やHIV・AIDSの発生を防止す る必要なあらゆる措置をとること。

・条約3条、6条、12条および31条に照らし、学校における過度のストレスおよび登校拒否を防止し対処する適切な措置をとること。

・29条に従い学校のカリキュラムに制度的に人権教育を導入する適切な措置をとること。

・3条、19条、28条2項に照らし、学校内暴力、とくに体罰やいじめ撲滅のために包括的プログラムを策定し、実施をモニターすること。家庭内、お よび養護施設などにおいて体罰を法律で禁止すること。条約に適合し、子どもの尊厳を守る他のしつけの方法に関する意識キャンペーンを実施すること。

・1996年子どもの商業的性的搾取に対する世界会議の結果に応じた子どもの売買春、子どもポルノグラフィーおよび子どもの売買に対処し、防止する 包括的行動計画を策定し実施すること。

・子どもの麻薬および薬品乱用に対処し予防する努力を強化し、学校内外における公共キャンペーンなど適切なあらゆる措置をとること。

・第1報告を一般に周知させ、報告、委員会における検討の報告および結論的見解を含めて公表すること。

(5)女性差別撤廃条約(85年7月25日発効)

 第4報告98年7月24日提出済(CEDAW/C/JPN/4)。

モンゴル (未批准:拷問等禁止条約)

(1)社会権規約(76年1月3日発効)

 第3報告98年4月21日提出済(E/1994/104/Add.21)。2000年11月の第23会期に検討が予定されている。

(2)自由権規約(76年3月23日発効)

 第4報告98年4月20日提出済(CCPR/C/103/Add.7)。

(3)人種差別撤廃条約(69年9月5日発効)

 第11~15報告98年4月20日提出済(CERD/C/338/Add.3)。99年3月の第54会期で検討が予定されている。第16報告(期 限:98年9月5日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(90年9月2日発効)

 第2報告(期限:97年9月1日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(81年9月3日発効)

 第3、第4報告は98年12月8日提出済(CEDAW/C/MN/G/34)。第5報告(期限:98年9月5日)は未提出。

〈参考〉 香港 (中国)

 1997年7月1日より中国の主権が回復。それ以前に、宗主国英国が社会権規約、自由権規約および子どもの権利条約の下に提出した香港の報告につ いては、『アジア・太平洋人権レビュー1998』参照。

(1)社会権規約

(2)自由権規約

 第5報告98年12月31日提出済み(CCPR/C/HK/...)。

(3)子どもの権利条約

(4)女性差別撤廃条約

 第20会期(99年1月)において、中国の第3および第4報告(CEDAW/C/CHN/34/Add.1&2)に付された香港特別行政 区に関する報告が検討され、結論的見解が採択された(CEDAW/C/1999/l/L.1/Add.7)。勧告の概要は以下のとおり。

・基本法において条約の規定と適合する直接および間接的差別の定義を明示すること。

・香港特別行政府が条約の実効的実施のための女性政策および長期的計画を展開し、調整する適切な権限と資源を持つ高レベルの中央機構を設置するこ と。

・委員会の一般的勧告23にいう普遍的で平等な選挙権の原則に基づき、地方委員会も含めてすべての選挙区において女性の平等な代表を確保するよう必 要なあらゆる措置をとること。

・条約4条1項にあるアファーマティブ・アクションおよび暫定的特別措置を利用し、公的生活のあらゆる分野、とくに政策決定の高いレベルにおける女 性の参加の権利を実現すること。特定の目標を達成するためのクオータ、タイム・テーブルなど他国の経験および女性候補者のデータベースを研究すること。

・家庭内暴力の被害者に対するサービスを、エンパワーメントおよびリハビリテーションに向けて拡大すること。

・女性性産業従事者に対する保護規制を設置し、実施すること。移住女性と女性の売買春と人身売買に対する規制的アプローチとの関連をモニターするこ と。

・女性移住労働者の虐待と暴力をモニターし、対する保護および予防措置をとること。

・4条1項における暫定的特別措置をとり、教育の非伝統的専門分野、とくに科学、技術および工学における女性の数を増やし、教育における女性の地位 を促進すること。

・同等価値の労働に対する同等賃金の原則を関連する法に導入し、性別によって分かれている労働市場において同等価値を決定する基準を設定すること。

〈参考〉 マカオ (宗主国ポルトガル) 

 1997年以降の新しい動きなし(1997年までは『アジア・太平洋人権レビュー1998』を参照)。


《東南アジア》

インドネシア (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約)

(1)子どもの権利条約(90年10月5日発効)

 第2報告(期限:97年10月4日)は未提出。

(2)女性差別撤廃条約(84年10月13日発効)

 第18会期(98年2月)において第2、第3報告(CEDAW/C/IDN/2-3)が検討され、結論的見解が採択された(A/53/38)。そ の勧告の概要は以下のとおり。

・次回報告でインドネシア国内行動計画および「開発における男女間の調和のとれたジェンダー・パートナーシップの概観」に説明された北京行動綱領を 実施する措置の成果を記述すること。委員会の宗教的および文化的価値とそれら措置への影響に関する意見を考慮すること。

・現在の経済危機のインドネシア女性に対する影響、とくに教育、健康および雇用の分野における悪影響を緩和する適切な措置をとること。

・インドネシアにおける女性問題の進展を優先させること。

・第4報告において重複を回避するため書面上の回答を他のプレゼンテーションの部分と統合し、委員会が政府との対話にもっと時間をかけられるように すること。

・条約16条(b)に規定されるように女性が自由に配偶者を選択できるような措置をとること。

・東ティモールの女性の人権が侵害されないよう確保する適切な措置をとること。

・6条に従い、女性の売買春と人身売買の問題に対処し、女性を支援する社会経済的および衛生プログラムなどを設定すること。

 第4報告(期限:97年10月13日)は未提出。

(3)拷問等禁止条約(98年10月27日発効)

 第1報告の提出期限は99年11月27日。

カンボジア (未批准:自由権規約第1選択議定書)

(1)社会権規約(92年8月26日発効)

 第1報告(期限:94年6月30日)は未提出(99年3月12日段階)。

(2)自由権規約(92年8月26日発効)

 第1報告97年11月24日提出済(CCPR/C/81/Add.12)。99年3月の第65会期で検討が予定されている。

(3)人種差別撤廃条約(83年11月28日発効)

 第52会期(98年3月)で第2~7報告(CERD/C/292/Add.2)が検討され、結論的見解が採択された(CERD/C/304 /Add.54)。その勧告の概要は以下のとおり。

・司法の独立を確保し、憲法会議を設置する法的措置を含む適切なあらゆる措置をとること。

・条約の規定がより反映されるよう国内法を改正すること。

・条約の規定を反映する刑事手続法および刑法をできるかぎり早急に制定すること。

・ベトナム系を含むすべての人が、5条の下の身体の自由と身体への危害からの保護、公衆衛生、医療および教育への権利を享受できるよう、立法、行政 および司法レベルで行動をとること。

・先住民の市民権、土地、森林および他の自然資源の利用、固有のアイデンティティ、文化および生活様式を政府が認めること。条約の下での先住民の権 利に関する一般的勧告XXIIIを完全に実施する措置をとること。

・6条に従い、裁判所制度、司法の独立および国民の司法に対する信頼の強化により裁判所を通して人種差別的行為からの保護を確保すること。

・7条の実施に関連して、法執行官、公務員、裁判官および法律家、教師と学生および一般に対して、人権と人種差別防止の訓練と教育を提供する必要な あらゆる措置をとること。

・次回報告を準備する際、この結論的見解および勧告を考慮すること。

・改正8条6項を批准すること。

 第8報告(期限:98年12月28日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(92年11月14日発効)

 第1報告97年12月18日提出済(CRC/C/11/Add.16)。2000年5~6月の第24会期で検討が予定されている。

(5)女性差別撤廃条約(92年11月14日発効)

 第1報告(期限:93年11月14日)および第2報告(期限:97年11月14日)は未提出。

(6)拷問等禁止条約(92年10月15日)

 第1報告(期限:93年11月13日)および第2報告(期限:97年11月13日)は未提出。

シンガポール (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(95年11月4日発効)

 第1報告(期限:97年11月3日)は未提出。

(2)女性差別撤廃条約(95年11月5日発効)

 第1報告(期限:96年11月4日)は未提出。

タイ (未批准:社会権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)自由権規約(97年1月29日発効)

 第1報告(期限:98年1月28日)は未提出。

(2)子どもの権利条約(92年4月26日発効)

 第19会期(98年10月)で第1報告(CRC/C/11/Add.13)が検討され、結論的見解が採択された(CRC/C/15 /Add.97)。その勧告の概要は以下のとおり。

・国内法を条約の原則および規定に完全に適合するよう見直すこと。

・法執行の強化と汚職の防止のためにトレーニングを含むあらゆる適切な措置をとること。

・条約の実施に関し、子どもの権利の保護と促進の過程の分権化を含めた包括的アプローチをとること。とくに地方レベルにおいて国内青年部を通じた調 整のいっそうの強化を図ること。

・条約がカバーするあらゆる分野を含めるようデータ収集のシステムを見直すこと。

・地方および都市に住む子どもと大人に条約の規定が周知されるよう確保するいっそうの努力をすること。条約をすべての少数者および先住者言語に翻訳 すること。裁判官、法律家、法執行官、軍関係者、教育関係者、医療関係者、行政官など子どもとまたは子どものために働く専門家に対して適切で制度的なト レーニングなどを実施すること。

・成年に達する年齢、刑事責任の最低年齢など国内法を条約の規定と適合させるよう見直すこと。

・非差別の原則および2条の完全な遵守、とくに弱者グループに関連した実施を確保するいっそうの努力をすること。

・子どもの参加の権利に対する一般の認識拡大に向けた制度的アプローチを開発し、家庭内、学校、養護および司法制度内の子どもの意見の尊重を促進す ること。

・すべての子どもの出生登録を促進するために行政官、共同体の指導者および両親の認識を向上させるいっそうの努力をすること。

・家庭内、学校、少年司法および社会一般における体罰を禁止する法的措置を含む適切なあらゆる措置をとること。

・子どもの遺棄を阻止するために両親に対しトレーニングを含む支援を提供するいっそうの努力をすること。里親を含む他の養育制度を促進するプログラ ムを開発し、ソーシャルワーカーなどに対するトレーニングを提供し、養育施設などに対する独立したモニターおよび苦情処理機構を設置すること。

・家庭内暴力、性的虐待を含む家庭内虐待の性質および規模を理解し、適切な措置および政策をとるためにこの現象の研究を実施すること。家庭内暴力お よび子どもの虐待が子どもに優しい司法過程のなかで適切に調査され、加害者に制裁が科され、その決定が子どものプライバシーの保護に配慮したうえで周知さ せられること。

・青少年の衛生政策を促進し、リプロダクティブ・ヘルス教育およびカウンセリング・サービスを強化するいっそうの努力をすること。青少年に優しい養 護およびリハビリテーション施設を開発する十分な人材および財政資源を含むいっそうの措置をとること。

・障害防止のための早期発見プログラムを開発し、障害児の施設収容以外の方策を導入し、障害児のための特別教育プログラムを策定し、社会への参加を 促進すること。障害児とまたは障害児のために働く専門スタッフのトレーニングのために技術協力を求めること。

・タイにおけるすべての子どもに対し教育への平等なアクセスを提供する適切なあらゆる措置をとること。子ども、とくに女の子、貧しいおよび山岳民の 家庭の子どもが学校にとどまり、早期雇用を断念するよう追加的措置をとること。

・同伴者のいない、および庇護を求める子どもの十分な保護を確保する、身体の安全、健康および教育の分野を含めた法的枠組みを説明すること。

・売買春、人身売買を含めた性的虐待に関し早急に法の執行を強化し、国家防止プログラムを実施すること。

・条約の精神、とくに37条、40条および39条、ならびにこの分野における他の国連基準に従い少年司法制度を改正する追加的措置を検討すること。 拷問等禁止条約を批准すること。

・44条6項に照らし、第1報告および政府の書面上の回答が広く周知されるようにし、本結論的見解を含めた報告を公表することを検討すること。

(3)女性差別撤廃条約(85年9月8日発効)

 第20会期(99年1月)において第2、第3報告(CEDAW/C/THA/2-3)が検討され、結論的見解が採択された(CEDAW/C /1999/l/L.1/Add.6)。第4回報告(期限:98年9月8日)は未提出。採択された勧告の概要は以下のとおり。

・1条に適合する明示の差別禁止立法を導入すること。

・政策決定者、行政官、司法関係者、および衛生および教育関係の専門家に対するジェンダー・センシティブ・プログラムを提供すること。学校の教科書 から女性や女の子のステレオタイプ化したイメージを取り除き、女性の人権問題を含めること。

・4条1項に適合するアファーマティブ・アクションや暫定的特別措置によって政治や司法を含む政策決定機構における女性の数の少なさに対処するこ と。

・子どもの権利法の立案に関し、女性差別撤廃条約および子どもの権利条約の関連規定に適合するよう図ること。

・人の移動および商業的性労働を重要な人権問題として捉えること。この問題に対処するために二国間協力およびNGOとの調整の可能性を探ること。

・山岳民の女性および女の子を実効的に保護する立法および他の措置を導入すること。

・女性の自殺率、精神病発生率の高さを研究し、次回報告にその情報を含めること。

・氏名法改正案(Names Act)および国籍改正法案を早期に導入すること。

フィリピン (未批准なし)

(1)社会権規約(76年1月3日発効)

 第2報告(期限:95年6月30日)は6~9条に関する以外(E/1984/7/Add.4)未提出。

(2)自由権規約(87年1月23日)

 第2報告および第3報告(期限:98年1月22日)は未提出。

(3)人種差別撤廃条約(69年1月4日発効)

 第15報告(期限:98年1月4日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(90年9月20日発効)

 第2報告(期限:97年9月19日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(81年9月4日発効)

 第5報告(期限:98年9月4日)は未提出。

(6)拷問等禁止条約(86年6月18日発効)

 第2、第3報告(期限:96年6月25日)は未提出。

ブルネイ (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(96年1月26日発効)

 第1報告(期限:98年1月25日)は未提出。

ベトナム (未批准:自由権規約第1選択議定書、拷問等禁止条約)

(1)社会権規約(82年12月24日発効)

 第2報告(期限:95年6月30日)は未提出)。

(2)自由権規約(82年12月24日発効)

 第2、第3報告(期限:93年12月23日)は未提出。

(3)人種差別撤廃条約(82年7月9日発効)

 第6~8報告(期限:97年7月9日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(90年9月2日発効)

 第2報告(期限:97年9月1日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(82年3月19日発効)

 第2報告は99年2月1日提出済(CEDAW/C/VNM/2)。第3~5報告(期限99年3月19日)は未提出。

マレーシア (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(95年3月19日発効)

 第1報告(期限:97年3月19日)は未提出。

(2)女性差別撤廃条約(95年8月4日発効)

 第1報告(期限:96年8月4日)は未提出。

ミャンマー (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(91年8月14日発効)

 第2報告(期限:98年8月13日)は未提出。

(2)女性差別撤廃条約(97年8月21日発効)

 第1報告(期限:98年8月21日)は未提出。

ラオス (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、拷問等禁止条約)

(1)人種差別撤廃条約(74年3月24日発効)

 第6~12報告(期限:97年3月24日)は未提出。

(2)子どもの権利条約(91年6月7日発効)

 第2報告(期限:98年6月7日)は未提出。

(3)女性差別撤廃条約(81年9月13日発効)

 第1~5報告(期限:98年9月13日)は未提出。

《南アジア》

アフガニスタン (未批准:自由権規約第1選択議定書、女性差別撤廃条約)

(1)社会権規約(83年4月24日発効)

 第2報告(期限:95年6月30日)は未提出。

(2)自由権規約(83年4月24日発効)

 第3報告(期限:94年4月23日)は未提出。

(3)人種差別撤廃条約(83年8月5日発効)

 第2~8報告(期限:98年8月5日)まで未提出。94年には、報告書が出されないまま検討されている(CERD/C/SR.1060)。97年 にも第50会期(97年3月)において、報告書未提出のまま検討されている(CERD/C/50/Misk.4/Rev.1)。

(4)子どもの権利条約(94年4月27日発効)

 第1報告(期限:96年4月26日)は未提出。

(5)拷問等禁止条約(87年4月1日発効)

 第2報告(期限:92年6月25日)~第3報告(期限:96年6月25日)は未提出。

インド (未批准:自由権規約第1選択議定書、拷問等禁止条約)

(1)社会権規約(79年7月10日発効)

 第2報告(期限:96年6月30日)は未提出。

(2)自由権規約(79年7月10日発効)

 第3報告(CCPR/C/76/Add.6)が第60会期(97年7月)で検討され、結論的見解(CCPR/C/79/Add.81)が出され た。

(3)人種差別撤廃条約(69年1月4日発効)

 第15報告(期限:98年1月4日)は未提出)。

(4)子どもの権利条約(93年1月11日発効)

 第1報告(期限:95年1月10日)を提出(CRC/C/28/Add.10)。第21会期(99年5~6月)にて検討予定。

(5)女性差別撤廃条約(93年8月8日発効)

 第1報告(期限:94年8月8日)~第2報告(期限:98年8月8日)は未提出。

スリランカ (未批准:なし)

(1)社会権規約(80年9月11日発効)

 第1報告(E/1990/5/Add.32)が第18会期(98年4月)で検討され、結論的見解(E/C.12/1/Add.24)が出された。 その勧告の概要は以下のとおり。

・スリランカの武力紛争に鑑み、最優先事項として、地方政府への権限移転を含む和平案の承認について交渉すること。次回報告時に、いかにかかる移転 の経過が経済的社会的権利の享受に影響したかについて詳細な報告を出すこと。その際に、あらゆる階層から集められたデータを利用すること。

・人道援助の流通を促進し、厳密に監視し、必要な人が受け取ることを確保すること。とくに15年前に紛争が始まって以来、「仮」避難所で生活してい る避難民に住宅を供給するうえで、いっそうの国際援助を求めること。影響を受けた地域ですでに進められている食料援助計画を再評価し、とりわけ子どもや妊 婦などに与えられている食料の栄養水準を向上させること。

・次回報告において、無国籍のタミール人に市民権を認めることについての最新状況を備えること。

・婚姻の最低年齢18歳を実施し、また差別的な伝統を廃止した女性に関する相続法を実施すること。婚外子に対するあらゆる差別的な法制を撤回するこ と。

・女性と少数者に対する雇用差別と闘う政策を採択し、その措置を実施すること。

・国際基準に従ってあらゆる産業に従事する子どもの最低年齢を設けた少年労働法を実施すること。子どもの性的搾取の責任者を見出し、法によって訴追 する努力を繰り返すこと。搾取の関係者の裁判のために他国政府の協力を求め、犠牲者である子どもの社会復帰のためのリハビリテーション・プログラムを設け るため国際支援を求めること。

・女性の教育の見地から、母親の長期の外国労働による不在から子どもへの影響の評価を行い、家内ヘルパーとして海外就労のために女性が国を離れるこ とを抑止すること。

・政府の達成した進展について、とくに貧困、栄養不良、適切な住宅の欠如への取組みについて最新報告を備えること。

・外国労働などによる両親との別離、とりわけ母子の分離が子どもへ与える影響について研究で明確にし、そのような事例において、親に、より十分な情 報に基づいた意志決定をするための基礎を提供できるようにすること。

・青年の自殺に対する調査とその勧告がなされているが、次回報告でその内容を記すこと。

(2)自由権規約(80年9月11日発効)、自由権規約第1選択議定書(98年1月3日発効)

 第4報告(期限:96年9月10日)は未提出。

(3)人種差別撤廃条約(82年3月20日発効)

 第7~8報告(期限:97年3月20日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(91年8月11日発効)

 第2報告(期限:98年8月10日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(81年11月4日発効)

 第3報告(期限:90年11月4日)~第5報告(期限:98年11月4日)は未提出。

(6)拷問等禁止条約(91年1月3日発効)

 第1報告(CAT/C/28/Add.3)が第20会期(98年5月)に検討される。その結論的見解は年次報告に掲載(A/53/44)。その勧 告の概要は以下のとおり。

・委員会はとくに、拷問の定義、拷問となる行動、引渡し、送還、追放について、条約の完全な実施を確保するために、拷問禁止条約に関する法律 22/94と関連法規を見直すこと。

・条約の規定と一致するように、緊急状態の規則、テロリストの防止法と拘留に関する規則を見直すこと。

・遅延なく、拷問についてあらゆる申立てが調査され、勧告が実施されるよう確保すること。

・賠償その他による救済の継続の一方で、刑事被告人に対する刑事訴追と懲罰手続の促進も公平に扱うこと。

・とくに拷問された人民の裁判において、裁判が遅延しないように確保する必要な手段をとること。

・拷問の防止調査を扱う人権委員会、その他のメカニズムを強化し、不偏と実効性を確保するに必要なあらゆる手段をとること。

・条約21条、22条を支持する宣言をすること。

ネパール (未批准:なし)

(1)社会権規約(91年8月14日発効)

 第1報告(期限:93年6月30日)~第2報告(期限98年6月30日)が未提出。

(2)自由権規約(91年8月14日発効)、自由権規約第1選択議定書(91年8月14日発効)

 第2報告(期限:97年8月13日)は未提出。

(3)人種差別撤廃条約(71年3月1日発効)

 第9~13合併報告(CERD/C/298/Add.1)が第53会期(98年8月)で検討され、結論的見解(CERD/C/304 /Add.61)が出された。その勧告の概要は以下のとおり。

・委員会の報告ガイドライン8節に照らして、次回報告は住民の構成について十分な統計情報を提供すること。次回報告において、カースト制度の根絶の 実行手段の実施についての情報を提供すること。

・条約2条の実施に関して、アファーマティブ・アクションのような当事国主導による措置の結果の情報を提供すること。

・4条、6条の宣言の点で、その留保を撤回すること。

・次回報告において、条約4条に関する実施について、とくに、法制にいかに反映しているか、法曹関係者によっていかに適用されているかについての情 報を含むこと。

・次回報告において、条約5条、とくにc、e項の享有についての情報を提供すること。これらの事項に関して少数者に諮問すること。

・次回報告において、裁判所の役割や司法扶助など、人種差別の申立てに利用できる現存の法制度に関して情報を提供すること。条約の公知に関してとら れた措置についての情報を提供すること。

・次回の定期報告書を準備する際に、人権高等弁務官事務所のプログラムに基づく技術支援を利用すること。

・条約7条の実施に関して、法曹関係者、教師、ソーシャルワーカー、学生などの訓練、教育を確保する必要な措置をとること。

・ブータンからの難民の人権を遵守し、この重大問題に対しブータン政府と平和的解決のために交渉すること。

・第14回締約国会議で採択された条約8条6項の修正条項を批准すること。

・次回の定期報告書の中で、本見解で提起されたあらゆる問題点を記すこと。

(4)子どもの権利条約(90年10月14日発効)

 第2報告(期限:97年10月13日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(91年5月22日発効)

 第1報告(期限:92年5月22日)~第2報告(期限:96年5月22日)は未提出。

(6)拷問等禁止条約(91年5月14日発効)

 第2報告(期限:96年6月12日)は未提出。

パキスタン (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、拷問等禁止条約)

(1)人種差別撤廃条約(69年1月4日発効)

 第10~14合併報告(CERD/C/299/Add.6)が第50会期(97年3月)に検討され、結論的見解(CERD/C/304 /Add.25)が出された。第15報告(期限:98年1月4日)は未提出。

(2)子どもの権利条約(90年12月12日発効)

 第2報告(期限:97年12月12日)は未提出。

(3)女性差別撤廃条約(96年4月11日発効)

 第1報告(期限:97年4月11日)は未提出。

バングラデシュ (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、拷問等禁止条約)

(1)人種差別撤廃条約(79年7月11日発効)

 第7報告(期限:92年7月11日)~第10報告(期限:98年7月11日)は未提出。第54会期(99年3月)において報告書未提出のまま検討 予定。

(2)子どもの権利条約(90年9月2日発効)

 第2報告(期限:97年9月1日)は未提出。

(3)女性差別撤廃条約(84年12月6日発効)

 1997年以降の新しい動きなし。

ブータン (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(90年9月2日発効)

 第1報告(期限:92年9月1日)~第2報告(期限:97年9月1日)は未提出。

(2)女性差別撤廃条約(81年9月30日発効)

 第1報告(期限:82年9月30日)~第5報告(期限:98年9月30日)は未提出。

モルジブ (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、拷問等禁止条約)

(1)人種差別撤廃条約(84年4月24日発効)

 第5報告(期限:93年5月24日)~第7報告(期限:97年5月24日)は未提出。

(2)子どもの権利条約(91年3月13日発効)

 第1報告(CRC/C/8/Add.33)が第18会期(98年5月)で検討され、結論的見解(CRC/C/15/Add.91)が出された。そ の勧告の概要は以下のとおり。

・条約の留保の撤回を再検討すること。

・条約の規定と原則に十分に一致するように法律の包括的な改正を行うこと。

・他の主要な人権条約を批准すること。

・子どもに関する調整委員会の活動を強め、拡大すること。子ども、とくに脆弱な集団に属する子どもの状況についてのあらゆる必要な情報を収集するた めの包括的なシステムを発展すること。とくにユニセフとの国際協力を求めること。

・条約の十分な実施を監視する独立の機関を設けるよう検討すること。

・子どもに関するオンブズマンやその他の監視機関の設立を検討すること。

・とくに4条の実施に関して、条約の規定する権利を実施するために、国際協力を求める可能性を検討すること。

・条約の実施に際し、市民社会の全構成員との協力を高めるために、子どもと協力するNGOの設立を強く促進すること。

・条約の原則と規定の普及と子どもの権利に関する専従職員を訓練する努力をすること。その際にとくに人権高等弁務官事務所、ユニセフからの援助を求 めること。

・子どもの法定年齢を現在の16歳から引き上げ、婚姻と刑事責任の最低年齢を再検討すること。

・条約の一般原則(2条、3条、6条、12条)が、政策討議と決定の指針というだけではなく、司法行政手続、子どもに影響する計画、サービスの実施 に適切に反映されることを確保するよう努力すること。

・条約の2条に規定された非差別原則を実施すること。とくに少女、障害のある子ども、慈善施設にいる子ども、村落に住む子ども、貧困な子ども、婚外 子などの一定の集団に対する差別を撤廃するアプローチをとること。少女の地位に影響のある、女性に関する国家政策を制定・実施すること。

・条約19条を基に、家庭内暴力や性的虐待などの家庭での虐待を防止するための、立法を含むあらゆる措置をとること。とくに、子どもの虐待の防止と 犠牲者のリハビリテーションの社会的プログラムを設けること。またそのような犯罪を申し立てる適切な手続、メカニズムなど、法を強化すること。

・家族法の制定を促進すること。子どもに関する家族別離の負の影響の研究、この問題の認識キャンペーンの継続をすること。両親に対するカウンセリン グを改善すること。

・条約20条3項の見地から、家庭環境を奪われた子どものために代わりとなる養育措置の設立を検討すること。

・とくに、生殖に関する教育とカウンセリングサービスを強化し、HIV・AIDSの防止措置を改善することで、青年期の健康政策を促進すること。青 年期の健康問題、とくに早期婚姻の負の影響に関する研究がさらになされること。また予算と人員両面から、青年の養護リハビリテーション施設を発展させる努 力をなすこと。

・総会決議48/96、障害をもった個人の機会の平等の関する基準規則を基に、障害を防止し、障害児の施設収容の代案措置を実施し、障害児への差別 を減らすキャンペーンや特別教育、社会参加を助長する早期プログラムを展開すること。技術援助、とくにユニセフ、WHOからの国際協力から、障害児に関す る専従スタッフの訓練に関する技術援助、とくにユニセフ、WHOからの国際協力を求めること。

・条約28条に基づき、初等教育を義務的かつすべての者に対して無償のものとし、教師の訓練、少女、離島の子どもなど、最も脆弱な子どもの集団の教 育制度へのアクセスを改善すること。

・条約32条、その他の国際文書からの関連規定を十分に実施するために、法改革を含む防止措置をとること。

・条約34条の実施に照らして、子どものポルノ、売春、誘拐など子どもの性的搾取を防止し、闘うための法改正を含むさらなる措置をとること。

・条約24条、33条、39条に照らして、子どもの間での薬物濫用を防止し、これと闘うために、学校の内外でのキャンペーンを含むあらゆる措置をと る努力を強化すること。犠牲者の回帰プログラムを支援すること。この際にとくに、ユニセフ、WHOの技術協力を求めることを考慮すること。

・少年司法の運営に関して、条約37条、40条、39条、その他関連国際基準を十分に統合したあらゆる措置をとること。とくに法カウンセリングを備 えること。拘留を最終的な手段とし、その拘留所の状況を改善すること。刑事責任の最小年齢が18歳であることを強く提起する。さらに、関係諸機関からの技 術援助を求めることを考慮すること。

・条約44条6項を基に、第1回報告、答申書、審議書類、結論的勧告が、広く公に利用できること。

(3)女性差別撤廃条約(93年7月31日発効)

 第1報告(CEDAW/C/MDV/1)は99年1月28日に提出された。


《太平洋》

オーストラリア (未批准:なし)

(1)社会権規約(76年3月10日発効)

 第3報告(期限:94年6月30日)は98年6月30日に提出された(E/1994/104/Add.22)。第23会期(2000年11月)に 検討予定。

(2)自由権規約(80年11月13日発効)、自由権規約第1選択議定書(91年12月25日発効)

 第3報告(期限:91年11月12日)~第4報告(期限:96年11月12日)は98年8月28日に提出された(CCPR/C/AUS/98 /3、CCPR/C/AUS/98/4)。

(3)人種差別撤廃条約(75年10月30日発効、個人通報受諾宣言)

 第10報告(期限:94年10月30日)~第12報告(期限:98年10月30日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(91年1月16日発効)

 第2報告(期限:98年5月15日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(83年8月27日発効)

 第4報告(CEDAW/C/AUT/3-4)は提出済み。

(6)拷問等禁止条約(89年8月8日発効、個人通報受諾)

 第2報告(期限:94年9月6日)~第3報告(期限:98年9月6日)は未提出。

キリバス (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(96年1月10日発効)

 第1報告(期限:98年1月9日)は未提出。

サモア (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(94年12月29日発効)

 第1報告(期限:96年12月28日)は未提出(99年3月10日発効)。

(2)女性差別撤廃条約(92年10月25日発効)

 第1報告(期限:93年10月25日)~第2報告(期限:97年10月25日)は未提出。

ソロモン諸島 (未批准:自由権規約、自由権規約第1選択議定書、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)社会権規約(82年6月17日発効)

 第1報告(期限:90年6月30日)~第2報告(期限:95年6月30日)は未提出。

(2)人種差別撤廃条約(87年3月17日発効)

 第49会期(96年8月)に報告書が提出されないまま検討された(A/51/18)。第2報告(期限:85年4月16日)~第8報告(期限:97 年4月16日)は未提出(99年3月10日段階)。

(3)子どもの権利条約(95年5月10日発効)

 第1報告(期限:97年5月9日)は未提出(99年3月10日段階)。

ツバル (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(95年10月22日発効)

 第1報告(期限:97年12月21日)は未提出。

トンガ (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)人種差別撤廃条約(72年3月17日発効)

 第11~13合併報告(CERD/C/319/Add.3)は第53会期で討議され、結論的見解(CERD/C/304/Add.63)が出され た。その勧告の内容は以下のとおり。

・委員会の一般ガイドライン第8節に従って、新報告は住民についての最新の情報を備えること。とくに条約4条、5条に関する、条約の実施についての 詳細な情報を含むこと。

・可能なかぎり早くコアドキュメントを備えること。

・異なるエスニック集団間の認容を助長する教育カリキュラムを含むこと。

・次回の定期報告書を準備する際に、人権高等弁務官事務所のプログラムに基づく技術支援を利用すること。

・第14回締約国会議で採択された条約8条6項の修正条項を批准すること。

・条約14条の宣言をなしていないこと、および委員会の一部はそれをなすように要求していたことを留意すること。

・次回の定期報告書の中で、本見解で提起されたあらゆる問題を記すこと。また委員会が報告書を検討するとき代表団を派遣すること。

(2)子どもの権利条約(95年12月6日発効)

 第1報告(期限:97年12月5日)は未提出。

ナウル (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(94年8月26日発効)

 第1報告(期限:96年8月25日)は未提出。

ニュージーランド (未批准:なし)

(1)社会権規約(79年3月28日発効)

 第2報告(期限:95年6月30日)は未提出。

(2)自由権規約(79年3月28日発効)、自由権規約第1選択議定書(89年8月26日発効)

 第4報告(期限:95年3月27日)は未提出。

(3)人種差別撤廃条約(72年12月22日発効)

 第12(期限:95年12月22日)~第13報告(期限:97年12月22日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(93年5月6日発効)

 1997年以降新たな動きなし。

(5)女性差別撤廃条約(85年2月9日発効)

 第3報告(CEDAW/C/NZL/3-4)が第19会期(98年7月)に検討され、結論的見解(CEDAW/C/1998/II/L.1 /Add.9)が出された。勧告の概要は以下のとおり。

・多数の国家に存在する有給の出産休暇の規定を検討・研究すること。また、既存の産休規定が女性の同一報酬および同一のキャリアのチャンスに与える 影響を研究すること。さらにこの状況の、可能性のある長期的インパクトも考慮すること。

・現行の自由市場法が、労働市場における男性と同レベルで競う女性の能力に与える影響と、近年の有利な経済状況から得た女性の利益を評価すること。 社会的な機能としての婚姻が女性の雇用に構造的な不利益を構成してはならないことを認めること。

・事実上の雇用の平等を促進するための条約4条1項に従い、公的および私的な分野で暫定的な特別措置を使用すること。

・ILO条約103号の批准を検討すること。

・とくに雇用に関する女性の状況の傾向を組織的に監視し、条約に従って女性の平等を達成するための立法や政策の影響を定期的に評価すること。

・立法や政策を通して性による賃金の相違の減少への努力をすること。差別に関して裁判所に救済を求める法律の影響を検討すること。同等の価値の仕事 に同じ賃金を支払うような戦略の発展と関連法制を考慮すること。

・あらゆる女性の健康管理への平等なアクセスを確保するために、とくに健康に関する社会福祉の民営化を密接に監督すること。

・とくにマオリ族に事実婚が一般的であることから、修正婚姻財産法に鑑みて事実婚財産法を再検討すること。

・条約のあらゆる側面からマオリ族の女性に関する平等を達成することに強調をおいて、ワイタンギ協定を充分に実施するよう努力を継続すること。

・優先事項として、女性差別撤廃条約をマオリ語に翻訳し、本権利についてニュージランドの女性が広く認識しているように、マオリ・コミュニティに条 約を広く知らせること。

・現在の議会制度において、女性議員の比率を検討し、必要ならば選挙制度の改革をして女性議員を増加させること。

・女性問題省の地位と意思決定能力を改善すること。

・次回報告までに不法滞在性産業労働者の情報を提供すること。

・次回報告で、性とエスニシティについて不十分であったデータを提供すること。

・次回の定期報告で、とくに条約11条の実施に関して、代表団との建設的対話で提起された未解決の問題について回答すること。

・本結論的見解を広く普及させること。また女性の人権条約機関、条約、委員会の一般的勧告、北京宣言、行動計画を広く普及することを続けること。

(6)拷問等禁止条約(89年12月10日発効、個人通報受諾)

 第2報告(CAT/C/29/Add.4)が第20会期(98年5月)に検討され、その結論的見解は年次報告(A/53/44)に掲載。勧告の概 要は以下のとおり。

・マンガロン刑務所の収監者への身体的暴力事件の調査を実施し、その結果を委員会に報告すること。

・看守の権限の濫用を防止するための監督権を強化すること。

・引渡し手続を単純化する新法の採択の努力を継続すること。

パプア・ニューギニア (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、拷問等禁止条約)

(1)人種差別撤廃条約(82年2月26日発効)

 第2報告(期限:85年2月26日)から第8報告(期限:97年2月26日)は未提出。第51会期(97年8月)と同様、第52会期(98年3 月)においても報告書なしのまま検討された(A/53/18)。

(2)子どもの権利条約(93年3月31日発効)

 第1報告(期限:95年3月31日)は未提出。

(3)女性差別撤廃条約(95年2月21日発効)

 第1報告(期限:96年2月11日)は未提出。

バヌアツ (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(93年8月6日発効)

 第1報告(期限:95年8月5日)は97年1月27日に提出された(CRC/C/28/Add.8)。第22会期(99年9~10月)に検討予 定。

(2)女性差別撤廃条約(95年10月7日発効)

 第1報告(期限:96年10月8日)は未提出。

パラオ (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(95年9月3日発効)

 第1報告(期限:97年9月3日)は98年10月21日に提出された(CRC/C/51/Add.3)。第28会期(2001年9月)に検討予 定。

フィジー (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、拷問等禁止条約)

(1)人種差別撤廃条約(73年2月10日発効)

 第6報告(期限:84年1月11日)~第13会期(期限:98年1月11日)は未提出。第49会期に報告書のないまま検討(A/51/18)。

(2)子どもの権利条約(93年9月12日発効)

 第1報告(CRC/C/28/Add.7)は第18会期(98年5月)に検討され、結論的見解が出された(CRC/C/15/Add.89)。勧 告の概要は以下のとおり。

・子どもの関連法案の制定過程を促進するのに必要なあらゆる措置をとること。また、条約の規定と原則に十分に一致する国内法制を確保すること。

・他の主要な人権条約を批准すること。

・子どもに関する調整委員会を通した調整努力を強化すること。子ども、とくに脆弱な集団に属する子どもの状況についてのあらゆる必要な情報を収集す るための包括的なシステムを発展すること。とくにユニセフからの国際協力を求めること。

・子どもに関するオンブズマンやその他の監視機関の設立を検討すること。

・とくに4条の十分な実施に留意を払い、地域中央レベルでの十分な分配を確保すること。条約2条の非差別原則、3条の子どもの最善の利益の原則を基 に、経済的社会的権利の実施のために最大限の予算の割当てを確保すること。

・条約の原則と規定に従って婚姻の最小年齢を調和すること。

・条約の一般原則(2条、3条、6条、12条)が、政策討議と決定の指針というだけではなく、司法行政手続、子どもに影響する計画、サービスの実施 に適切に反映されることを確保する努力をすること。条約12条を基に子どもの参加の権利の公的な認識を増加する制度的なアプローチを発展させること。

・とくに少女、障害のある子ども、慈善施設にいる子ども、村落に住む子ども、貧困な子ども、婚外子などの一定の集団に対する差別を撤廃する積極的な アプローチをとること。

・条約7条を基に出生登録システムを改善するあらゆる適切な措置をとること。新出生児登録に関するキャンペーンを始めること。

・体罰を法によって禁じ、その負の効果を気づかせる措置をとり、学校、家庭、施設での懲罰は、条約28条の子どもの尊厳に従う方法で実施すること。

・条約19条を基に、家庭内暴力や性的虐待などの家庭での虐待を防止するための、立法を含むあらゆる措置をとること。とくに、子どもの虐待の防止と 犠牲者のリハビリテーションの社会的プログラムを設けること。またそのような犯罪を申し立てる適切な手続、メカニズムなど、法を強化すること。

・とくに条約3条、10条、21条を基に、国家間の養子に関する子どもの保護と協力に関するハーグ条約に従うかたちで、養子縁組等の関連法改正を促 進すること。

・青年期の健康政策を促進し、生殖に関する教育とカウンセリング・サービスを強化すること。青年期の健康問題、とくに早期妊娠に関する研究がさらに なされること。また予算と人員両面から、児童保護および青年のリハビリテーション施設を発展させる努力をなすこと。

・総会決議48/96障害をもった個人の機会の平等の関する基準規則を基に、障害を防止し、障害児の施設収容の代わりとなる案を実施し、障害児への 差別を減らすキャンペーンや特別教育、社会参加を助長する早期プログラムを展開すること。技術援助、とくにユニセフ、WHOからの国際協力から、障害児に 関する専従スタッフの訓練に関する技術援助、とくにユニセフ、WHOからの国際協力を求めること。

・最も脆弱な子どもの集団の教育制度の実施を促進し、教育へのアクセスの改善をなすあらゆる適切な措置をとること。

・条約32条、その他の国際文書からの関連規定を、充分に実施するさらなる措置をとること。就業の最低年齢に関するILO条約138号の承認を検討 すること。子どもの教育や健康や身体的精神的社会的発展を損なう搾取を防止し闘う努力をなすこと。とくに家庭内児童労働の条件に留意すること。この面で、 ユニセフ、ILOからの支援を求めること。

・子どもの間での薬物濫用を防止し、これと闘うために、学校の内外でのキャンペーンを含むあらゆる措置をとる努力を強化すること。犠牲者のリハビリ テーション・プログラムを支援すること。この際にとくに、ユニセフ、WHOの技術協力を求めることを考慮すること。

・条約34条の実施のために、子どもの売春、ポルノ、誘拐など子どもの性的搾取を防止し、これと闘うための法改正を含むさらなる措置をとること。

・39条を基に、虐待、性的虐待、搾取の被害者である子どものリハビリテーション・センターの設置のためにさらなる努力をすること。

・少年司法の運営に関して、条約37条、40条、39条、その他関連国際基準を十分に統合したあらゆる措置をとること。とくに法カウンセリングを提 供すること。拘留は最終的な手段である。拘留所の状況を改善すること。刑事責任の最低年齢を18歳に引き上げることを強く提起する。さらに、関係諸機関か らの技術援助を求めることを考慮すること。

・条約44条6項を基に第1回報告、答申書、審議書類、結論的勧告が、広く一般市民が利用できるようにすること。

(3)女性差別撤廃条約(95年9月12日発効)

 第1報告(期限:96年9月27日)は未提出。

マーシャル諸島(未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(93年11月3日発効)

 第1報告(期限:95年11月2日)は98年3月18日に提出された(CRC/C/28/Add.12)。第26会期(2001年1月)に検討予 定。

ミクロネシア (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(93年6月4日発効)

 第1報告(CRC/C/28/Add.5)が、第17会期(98年1月)に検討され、結論的見解が出された(CRC/C/15/Add.86)。 勧告の概要は次のとおり。

・既存の法規の包括的見直しに着手し、法が本条約の原則および規定に完全に適合するよう保障するために適切な法改正を行うこと。慣行や法律(結婚や 養子縁組など)と、本条約の原則および規定とを調和させるため、世論喚起キャンペーンを含む、適切なあらゆる措置を講じること。特別の保護が必要な子ども に関する独立したセクションを含む、子どもと青少年のための特別規則あるいは法の採択を検討すること。

・国内行動計画を策定すること。

・他の主要国際人権条約に加入すること。

・4条の完全な履行のため、地方および中央レベルにおいて適切な予算配分を確保すること。利用可能な手段の最大限の範囲内で、また、必要な場合は国 際協力の枠内で、子どもの経済的、社会的および文化的権利の履行のための予算配分を確保すること。

・その任務を遂行し、構成を拡張させるため、大統領の「子どものための国内評議会」に適切な財政的および人的資源を与えること。「評議会」ならびに 政府はNGOとのさらなる協力関係を発展させること。

・条約によりカバーされているさまざまな領域における子どもの状況(社会の弱者集団に属する子どもを含む)に関するあらゆる必要な情報を収集するた め、データ収集の包括的なシステムを発展させること。

・条約の原則および規定が、成人および子どものいずれにも広く知られるよう、いっそう努力すること。子どもの権利の市民による認識をさらに高め、さ らに条約を可能なかぎり学校カリキュラムに取り入れるよう努めること。

・子どもと共に、または子どものために働く職業集団に研修を与える努力を継続すること。

・出生ならびに死亡登録を改善するために適切なあらゆる措置をとること。

・条約の一般原則が、政治議論や意志決定を導くだけでなく、司法および行政手続、そして子どもに影響を与えるすべてのプロジェクト、プログラムおよ びサービスの展開ならびに実施において、適切に反映されるよう保障するために、さらに努力すること。12条に鑑み、子どもの参加権への世論の喚起につい て、組織的アプローチを発展させること。

・2条に規定されている差別禁止の原則を完全に履行すること。この点に関し、カースト制度に関する追加情報を提供すること。

・メディアの悪影響(とくに、暴力とポルノ)から子どもを保護するため、法的なものを含む、あらゆる措置をとるべく、研究を行うこと。

・「拡大家族」における変化を考慮し、学校内の若者自身によるカウンセリング・グループ、アルコールや自殺などの青少年問題に関するコミュニティ自 覚プログラム、父母教育プログラムなど、相補的イニシアティブを奨励すること。

・とくに家庭や施設内の不当な取扱いや性的虐待を防止し、これと闘うため、法の改正を含む適切なあらゆる措置をとること。虐待、不当な扱いおよび家 庭内暴力に関する包括的研究を、これらの問題の性質と範囲の理解を助けるために実施し、また、あらゆる形態の子どもの虐待を防止し、さらに子どもの被害者 を社会復帰させるための社会計画を強化すること。子どもの虐待の訴えを取り扱う適切な手続および機関を発展させること。

・養子縁組に関する法および慣習が本条約の原則および規定と一致するようにすること。

・栄養失調とビタミンA不足との闘いの努力を続けること。青少年保健政策を促進し、リプロダクティブ・ヘルス教育およびサービスを助長すること。早 期妊娠や自殺を含む青少年の健康問題の範囲を理解するために包括的な研究を行うこと。青少年健康問題の防止とケアならびに犠牲者の社会復帰のため、青少年 およびその家族のためのカウンセリング・サービスの発展など、人的ならびに資金的にさらなる努力を傾けること。

・31条に鑑み、学校において文化的、芸術的、リクリエーションおよび余暇活動を発展させること。

・32条(経済的搾取からの保護)の規定を完全に履行するため、法の制定を含むさらなる措置をとること。経済的搾取、あるいは教育の妨害になるよう な、または子どもの健康や身体的、精神的、モラルそして社会発展に害を及ぼすような他の労働を防止し、これと闘うよう努めること。

・子どもの間の薬物濫用を防止し、これと闘うためにいっそう努力し、学校内外において、公共情報キャンペーンを含む適切なあらゆる措置をとること。 薬物の被害者のためのリハビリテーション・プログラムを支援すること。

・少年司法の実施に関し、法の改正は、本条約の規定(とくに37条、40条、39条)およびその他の関連国際基準を十分に考慮すること。

・政府報告書、関連概略的記録および本最終所見を広く公布すること。


《中央アジア》

ウズベキスタン (未批准:なし)

(1)社会権規約(95年9月28日発効)

 第1報告(期限:97年6月30日)は未提出。

(2)自由権規約(95年9月28日発効)、自由権規約第1選択議定書(95年9月28日発効)

 第1報告(期限:96年12月27日)は未提出。

(3)人種差別撤廃条約(95年10月28日発効)

 第1(期限:96年10月28日)~第2報告(期限:98年10月28日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(94年7月29日発効)

 第1報告(期限:96年7月28日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(95年8月18日発効)

 第1報告(期限:96年8月18日)は未提出。

(6)拷問等禁止条約(95年9月28日発効)

 第1報告(期限:96年10月27日)は未提出。

カザフスタン (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、拷問等禁止条約)

(1)子どもの権利条約(94年9月11日発効)

 第1報告(期限:96年9月10日)は未提出。

キルギスタン (未批准:拷問等禁止条約)

(1)社会権規約(95年1月7日発効)

 第1報告(期限:96年6月30)は98年5月5日に提出された(E/1990/5/Add.42)。第23会期(2000年11月)に検討予 定。

(2)自由権規約(95年1月7日発効)、自由権規約第1選択議定書(95年1月7日発効)

 第1報告(期限:96年1月6日)は98年5月5日に提出された(CCPR/C/113/Add.1)。

(3)人種差別撤廃条約(97年10月5日発効)

 第1報告(期限:98年10月5日)は98年9月30日に提出された(CERD/C/326/Add.1)。

(4)子どもの権利条約(94年11月6日発効)

 第1報告(期限:96年11月6日)は98年2月16日に提出された(CRC/C/41/Add.6)。第25会期(2000年10月)に検討予 定。

(5)女性差別撤廃条約(97年3月112日発効)

 第1報告(期限:98年3月11日)は98年8月26日に提出された(CEDAW/C/KGZ/1)。第20会期(99年1月)にされ、結論的見 解が出された(CEDAW/C/1999/I/L.1/Add.3)。勧告の概要は以下のとおり。

・法によって保障される平等の原則に、男女の平等を含めること。権利の実施に関する実効的な手続を導入すること。教育、マスメディア、キャンペーン を通じて、意図的あるいは意図的ではない性差別に対抗するあらゆる努力を始めること。

・関係諸機関の権限を明確にし、実効性を確保するために予算と人員を十分に割り当てることで、国内制度を高めること。

・女性の向上プログラムには、実施の結果の評価、実効性とその範囲の評価に関わる制度を含めること。

・4条1項による暫定特別措置を広く導入することにより、政治や意思決定の場、また伝統的に雇用しなかった分野に、女性の参加を促進すること。

・性による役割分担の伝統的な固定観念を消すための、公教育やメディア・キャンペーンなどによる措置を導入すること。

・あらゆる形態の性暴力は重大なことであると関心を持ち、暴力を防止し女性の犠牲者を支援する包括的な措置を増進すること。女性に対する暴力のデー タと情報を収集すること。貧困による暴力との関連で、女性の経済的地位の改善を目的とした措置を導入すること。

・都市、地方双方で、危機管理センターのネットワークを拡大し、暴力の犠牲となった女性に必要な医療援助を与えるサービスを設けること。

・個人と社会のなかで、飲酒と麻薬中毒に対する負の認識をつくるプログラム、中毒の犠牲者に対するリハビリテーション・プログラムを導入すること。

・レズビアンであることを認め、レズビアンに対する刑事罰を廃止すること。

・他国と協力して、誘拐を犯したものを逮捕し罰する努力を増加すること。女性に対する改善プログラムの否定と闘い、脆弱な女性に仕事の機会と訓練を 与える国内措置を始めること。

・貧困の根絶を目的とする政策やプログラムの作成と実施の際に、貧困におけるジェンダーの問題を検討すること。

・女性の経済的地位の改善を目的とした包括的な措置をとること。さらに国内経済のあらゆる分野に女性を統合する措置をとること。

・国際協力に、女性の経済的地位の向上を求めること。

・出生についての選択権を基にした包括的な家族計画、また、堕胎は避妊措置ではないと認識させる措置を導入すること。

・非合法だが一部地域で存在している一夫多妻制を根絶するために、一夫多妻制を支える価値観を変更するプログラムに関する、実効的な措置をとるこ と。

・次回報告の準備においてNGOの実効的な参加を保障し、報告がNGOのなかで広範に利用できるようにすること。

・条約18条に基づく次回報告の中で、本結論的見解で提起された問題への取組みについての情報を備えること。

・本結論的見解を広く普及させること。また女性の人権条約機関、条約、委員会の一般的勧告、北京宣言、行動計画を広く普及することを続けること。

タジキスタン (未批准:社会権規約、自由権規約、自由権規約第1選択議定書)

(1)人種差別撤廃条約(95年1月11日発効)

 第1報告(期限:96年2月10日)~第2報告(期限:98年2月10日)は未提出。

(2)子どもの権利条約(93年11月25日発効)

 第1報告(期限:95年11月24日)は98年4月14日に提出された(CRC/C/28/Add.14)。第26会期(2001年1月)に検討 予定。

(3)女性差別撤廃条約(93年11月25日発効)

 第1報告(期限:94年10月25日)~第2報告(期限:98年10月25日)は未提出。

(4)拷問等禁止条約(95年1月11日発効)

 第1報告(期限:96年2月9日)は未提出。

トルクメニスタン (未批准:拷問禁止条約)

(1)社会権規約(97年8月1日発効)

 第1報告の期限は99年6月30日。

(2)自由権規約(97年8月1日発効)、自由権規約第1選択議定書(97年8月1日発効)

 第1報告(期限:98年7月31日)は未提出。

(3)人種差別撤廃条約(94年10月29日発効)

 第1報告(期限:95年10月29日)~第2報告(期限:97年10月29日)は未提出。

(4)子どもの権利条約(93年10月20日発効)

 第1報告(期限:95年10月19日)は未提出。

(5)女性差別撤廃条約(97年5月31日発効)

 第1報告(期限:98年5月30日)は未提出。

(文/田中敦子・岡田仁子/大阪大学大学院法学研究科博士課程・大塚泰寿/神戸大学大学院国際協力研究科博士課程)

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