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国際人権ひろば No.112(2013年11月発行号)

特集 中国延辺スタディツアー

「中国延辺朝鮮族自治州への旅ー移住女性の故郷をたずねて」 -東北アジアの歴史と現在が縦横にからみあう現場を行く-

 2013年8月31日~9月4日の日程で、ヒューライツ大阪は、中国東北部の吉林省延辺朝鮮族自治州を訪ねるスタディツアーを企画した(「延辺」は朝鮮語で「ヨンビョン」、中国語で「イェンビャン」)。

 日本から北京で乗り継いで、北京から約2時間余りで延辺自治州の州都にある延吉空港に着く(「延吉」は朝鮮語で「ヨンギル」。延吉市は、約42万の人口の内6割が朝鮮族であり、街の看板はハングルであふれている。しかし現在、若い人を中心に朝鮮族が減少し、店やホテルでも朝鮮語が通じないことが多かった。その理由は、韓国をはじめとする海外への出稼ぎ労働や国際結婚への移住であり、また中国の都市部への移動も進んでいた。日本にも中国朝鮮族が現在5~6万人いるといわれている。
 
 今回の訪問の主な目的の一つが延辺大学女性学研究センターと大阪府立女性学研究センター共催によるワークショップで、それぞれの地域の女性をめぐる課題、移住女性・民族的マイノリティの女性の現状について経験交流することであった。次に、延吉市の女性をめぐる課題に取り組む女性団体の代表とも交流の機会を得た。また、延吉市からバスで約1時間の国境の町「図們」(トムン)を訪ねた。さらに、かつて「間島」(カンド)と呼ばれた旧「満州」の中心地の一つであった龍井(朝鮮語で「リョンジョン」、中国語で「ロンジン」)を訪ねた。
 ツアー実現には様々な個人・団体から協力をいただいたが、延辺大学の金花善所長には特に感謝を申しあげる。2008年にヒューライツ大阪の韓国スタディツアーで参加した梨花女子大学主催のシンポジウムで、同大学に留学していた金花善(キム・ファソン)さんが、中国延辺から韓国への“移住熱”を報告したことが今回の出会いのきっかけである。ほとんどの参加者は初めて行く延辺自治州であり、4泊5日の限られた時間ではあるが、参加者の中から3人に、主なプログラムでの印象記を寄稿いただいた。(ヒューライツ大阪事務局)
 
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豆満江で記念撮影